読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

町のスズメ 林のスズメ(第15号)

理科 1-100

身近にいる鳥というのは、かえってその生態を知らなかったりするものだ。

先日、有料のふれあい動物園に行ったのだが、そこにいたのが一羽のカラス。ペットとして飼われていたらしいが、事情があってここに引き取られて来たらしい。子供がエサやり体験をしたいというので、お店の人の指導の元やってみたのだが、なかなかうまくいかなかった。やはり信頼している人からでないと難しいのかもしれない。カラスはつがいの相手を替えないらしく、オシドリなんて目じゃない(実際のおしどりは繁殖の度つがいを替える)くらいのオシドリ夫婦なのだと、お店の人は言っていた。

スズメについても、知らないことは意外に多い。『スズメのくらし』の紹介文でも、「スズメはとても臆病で、人間が近づけないため、そのくらしぶりはあまり知られていないのです。」と書かれているが、確かに、観察してみようと思って近づけば、すぐさま飛び去ってしまうのがスズメである。

本号は、スズメイエスズメニュウナイスズメの3種の「スズメ」について、なぜその種類のスズメが、その場所をテリトリーとしているのかというお話である。

すなわち、

○ 北海道では、町や村にはスズメが住み、林の中にはニュウナイスズメがいる。

○ ヨーロッパでは、町や村にはイエスズメが住み、林の中にはスズメがいる。

○ 台湾やヒマラヤでは、町や麓の村にはスズメが住み、山奥の村にはニュウナイスズメがいる。

ということで、2種類のスズメが同じ町や村で暮らすことはないらしい。

そこで、北海道の演習林スズメニュウナイスズメについて、巣箱かけの実験をし、どうしてそうなるのか、理由を探ることになる。

体の大きさは、イエスズメスズメニュウナイスズメ

で、この場合、ニュウナイスズメより体の大きなスズメの方が巣箱争いに勝つだろうと思うのだが、あにはからんや、結果はニュウナイスズメの勝利であった。林の中では小回りのきくニュウナイスズメの方が、有利だというのだ。

同じようなことが、ヨーロッパでは、スズメイエスズメの間で起こったのだろうと作者は推測する。似た鳥同士でも、わずかな体つきの違いが、お互いの住み場所や暮らしを大きく変えるということで、人間の手による開発などで環境が変わればまた、スズメたちの生活も変わっていくということなのだろう。

今号の絵を描いた薮内正幸は「作者のことば」で、次のように言っている。

ずっと昔から人間の近くで生活していながら、ギリギリのところで人を近よせないところがあるのは、長い間、人間をかんさつしていて、人間の性質のよいところも、わるいところも、とっくにご存知!というところでしょうか?

 

じゃあ、ある場所にどの種類のスズメがいるのか観察してみたら面白いかも?と思ったが、そもそもスズメニュウナイスズメイエスズメも、私の目には区別がつかないのだった。スズメの観察というのはつくづく難しい。