こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

社会

ブラックバス(第16号)

この本の最後は次のように締めくくられている。 アメリカでは、つり場をだいじにする法律があって、魚がすくすくそだち、このあいだは、なんと体長83センチメートル、おもさ10キログラムというすばらしいブラックバスがつれた。 日本でも、そんな魚がそだつ…

砂漠の花園(第224号)

ここ最近の「ダーウィンが来た!」は、なぜか鳥ばかり連続で取り上げられている。 第568回「住まいは東京!幻のタカ」 に始まり、 第569回「進化するだまし合い!鳥の托(たく)卵最前線」 第570回「ヒナを守れ!島を作る鳥」 と続き、来週も 第571回「踊る!…

メコン 源流をもとめて(第284号)

意識していなかったが、私は川の絵本が好きらしい。 加古里子の名作『かわ』に始まり、村松昭の「鳥瞰地図絵本」シリーズは全部読んでやっている。たまがわ、ちくごがわ、ちくまがわ・しなのがわ、よしのがわ、いしかりがわ、よどがわ、あらかわ・すみだがわ…

浜辺のたからさがし(第97号)

大量軽石火山灰を想定した車両走行・道路啓開作業検証実験の実施 桜島で大規模噴火による大量降灰を想定した車両走行実験を実施、というニュースを見た。実験場に大量の軽石がごろごろ転がっている様子に、軽石から連想したのか、 「そういえば、平塚でも小…

ぼくらの天神まつり (たくさんのふしぎ傑作集) (第48号)

はやぶさが打ち上げられた内之浦は鹿児島県肝属郡肝付町にあるが、この町には面白いお祭りがある。高山やぶさめ祭だ。流鏑馬そのものは珍しいものではないが、ここの射手はなんと中学生が務めるのだ。毎年町内の中学2年生男子の中から1名が選ばれ、1ヵ月…

おおきな石(第335号)

BIG ROCKS, BIG WORLD! なんて素敵な英題だろう。これ以上の説明は要らないのではないか。 表紙は見開きにすると、真っ青な空を背景にしたエアーズロックがどーんと現れて、まさに圧巻だ。月刊誌の背表紙は薄めなので、見開きにしても邪魔にならない。「たく…

ある都市のれきし―横浜・330年 (たくさんのふしぎ傑作集) (第10号)

先日運転免許証の更新に行ってきたのだが、自分の本籍地が横浜にあることを久々に思い出した。婚姻届を作成した時、どうやら夫の実家の住所にしたらしい。転勤族なので、どちらかの実家というのがまあ妥当なところだ。しかしのちに夫の実家は家を売って引越…

ひと・どうぶつ行動観察じてん (たくさんのふしぎ傑作集)(第120号)

女性たちのご多分に漏れず、私も痴漢被害に遭ったことがある。いちばん最近は、子供が幼稚園の時。夏休みのイベントに出かけるため、通勤ラッシュにかかるかかからないかくらいの時間に、電車に乗っていたときのことだった。Tシャツにジーンズ、化粧っけも…

10才のとき (たくさんのふしぎ傑作集) (第73号)

福永祐一がダービージョッキーになった。ウィニングランの馬上で、涙をこらえる様子を見て、そういえばこの人も偉大な父の栄光に影響を受けざるを得ない人だったなあと思い出した。勝利ジョッキーインタビューでも、インタビュワーは最後に、お父さんにいい…

飛びたかった人たち (たくさんのふしぎ傑作集) (第66号)

鳥は飛べる形 空を飛べる形僕らは空を飛べない形 ダラダラ歩く形 ダビンチのひらめきとライト兄弟の勇気で僕らは空を飛ばないかわり月にロケットを飛ばす ー↑ THE HIGH-LOWS ↓「バームクーヘン 」アルバム『バームクーヘン』より 「空を飛べない形」であるに…

ぼくの南極越冬記(第250号)

つい先日、南極からハガキが届いた。 昨夏訪れた情報通信研究機構のイベントで「南極ゆうびん」をやっていたので、子供と一緒に自宅宛てハガキを書いてみたのだ。「投函したハガキは船で南極に運ばれ、NICT職員が局長を務める南極昭和基地郵便局の消印が押印…

おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり(第299号)

この号『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり』は、後に増補改訂されて『カラクリ江戸あんない』という本として出版された。 月刊誌の方は、実は、いまいち読みにくいところがあるなあと感じていたのだが、『カラクリ江戸あんない』は、そこのところをてい…

魔女に会った (たくさんのふしぎ傑作集) (第95号)

きょう、子供は魔女に会った。魔女というよりは、鬼婆だろうか。もちろん鬼婆とは私のこと。子供の机は居間に置いてあるが、机の上のみならず机周りは要るもの要らないものがごっちゃになって積み重なっており、目に余ることこの上ない。新学期を目前にして…

外国の小学校 (たくさんのふしぎ傑作集) (第13号)

アメリカの小学校は、土曜日はいつも休みなんだ。つまり週5日制。 これは『外国の小学校』の中で、アメリカ合衆国はサウスサンフランシスコ市にあるポンデローサ小学校を紹介した文の一部だ。この本が出版されたのは1986年。私も小学生で、その頃は毎週土曜…

日本の自動車の歴史 (たくさんのふしぎ傑作集) (第82号)

本号の著者山本忠敬の絵本は、乗り物好きのお子さんがいて、絵本を読んでやる方なら、きっと手に取ったことがあるのではないだろうか。家でも名作『しょうぼうじどうしゃじぷた』(挿画担当)を始め、どんなにかお世話になったことだろう。飛行機で帰省する…

川は道 森は家(第378号)

『テルマエ・ロマエ』で一躍有名となった漫画家、ヤマザキマリの息子の名はデルスという。彼女はイタリア留学中に恋人の子供を身ごもり、別れ、一人で出産をした。名匠・黒澤明の映画「デルス・ウザーラ」から、子供の名を取ったのだと語っている。『川は道 …

吸血鬼のおはなし(第288号)

受験シーズンもそろそろ終わりだが、二十数年前の2月のある日、私は翌日の大学入試に備え、都内のホテルに宿泊していた。アラームをかけて、さあ寝ようと思ったところ、ヘッドボードにラジオが付いていることに気がついた。ときどき青春アドベンチャーを聴…

トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く(第271号)

私がトルコに旅行に行ったのは、かれこれ20年前。初めて訪れるムスリムの国だった。正教徒の国(ギリシャ)からムスリムの国(トルコ)へ、バスで国境を越えるという経験も初めてだったので、とても新鮮だったことをよく覚えている。当時持っていたパスポ…

みんなで龍になる 長崎の龍踊り体験(第395号)

私はけっこう長崎を訪れている方だと思うのだが、実のところ「龍踊(じゃおどり)」を見たことがあるのは、長崎ランタンフェスティバルの時の1回きりだ。本来はおくんちに奉納されるものなので、本当はこの時に見るのがいちばんなのだろう。 しかし、この本…

ナミブ砂海 世界でいちばん美しい砂漠(第374号)

私は、読み聞かせボランティアをしているくせに、絵本の良い読み手ではない。練習でも字を読むことに集中してしまって、絵を見ていないことがよくある。先日も『ぞうからかうぞ』を練習していて、これは「ゾウから買うぞ」だとばかり思って読んでいたら、「…

手で食べる?(たくさんのふしぎ傑作集) (第158号)

学生時代、当時は"ただのサークルの先輩"だった今の夫に、昼飯に連れていかれたのが、今は無き高田馬場のインド料理店「マラバール」だった。今でこそ、エスニック料理は家で手作りもするなじみの味であるが、入学したての私にとって、タンドールで焼かれた…

地蔵さまと私(第394号)

本号の著者、田沼武能氏は、ライフワークとして日本や世界各地の子どもたちの写真を撮り続けている。その原点となるのが、 私がお地蔵さまを意識するようになったのは、本誌冒頭にも書いているが、1945年の東京大空襲の翌朝に防火用水槽の中で焼死していた子…

しめかざり (たくさんのふしぎ傑作集)(第274号)

スーパーで買い物をしていたら、サッカー台に「年末お買い物チェックリスト」なるものが置いてあった。家は毎年の年末年始、双方の実家で過ごしており、我が家で正月準備をすることはない。このリストはいうなれば不要のものということになるが、何となく気…

クリスマス・クリスマス (たくさんのふしぎ傑作集) (第57号)

実のところ私は、クリスマスが嫌いだ。 ただでさえ気忙しい年末に、異教のイベントを突っ込まなくてもいいじゃないかと思う。夫との交際中も、クリスマス・イヴを一緒に過ごすなんてイベントは一度たりともしたことがなかった。頭の中身も若過ぎた当時は、子…

わが家は、野生動物診療所(第337号)

今朝、子供が学校へ向かって駆けていくのを、ひとり見送った。普通の朝の風景…と思われることだろうが、ここ数ヶ月の我が家では当たり前のことではなかった。 布団をかぶって登校の準備もままならない朝が始まり、思いきって1週間休ませてはみたものの、さ…

ズボンとスカート(第47号)

ブログのデザインテーマを一時的にでも変えてみて思ったのは、「たくさんのふしぎ」のロゴの変わらなさである。おそらくではあるが、創刊号から一貫して基本のデザインは変わっていないのだと思う。一方「こどものとも」や「かがくのとも」はさすがに、創刊…

龍をおう旅(第83号)

本書は「作者のことば」によると、 龍は空想動物ですが、生きているがごとく東西の世界にいます。 その龍を見るために、中国からヨーロッパまでの大きな拡がりの中に旅立ちました。 ということで、古今東西の龍を求めて旅をし、写真を集めたものだ。その後、…

ドイツの黒い森(第153号)

昨日のエントリーでいただいたコメントの、返信で書いたことについて補足すると、「マイナスの面も含めた身近にある自然の姿」というのは、自然自体のマイナス面というより、人間活動の影響で生じたマイナス面、とするべきだったと思い直した。もっと言えば…

森はみんなの保育園(第320号)

「たくさんのふしぎ」で自然科学系の分野を書いている方々の多くは、子供の頃野山を駆け回っていたとか、虫取りに夢中だったとかいう自己紹介が見られて、ああ幼少期の自然体験というのは後々「役立つ」ものなんだなーとつい短絡的なことを思ってしまう、 が…

ウミガメは広い海をゆく(第174号)

先日、この記事にある、ウミガメ放流会についてのマンガを見た。実は小笠原に行った時、私たちも「ウミガメの放流」イベントを見に行っている。 生後1年くらいのアオウミガメ 海へ向かう様子 このイベントは、マンガでも問題とされている「日中の放流」で、…