こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

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ことばをおぼえたチンパンジー (たくさんのふしぎ傑作集)(第9号)

子供が学校を保健室で過ごしていた頃、下校時に迎えに行ったところ養護の先生から、「きょうは一日、本を読んで過ごしていました。ものすごい集中力でしたよ」と言われたことがある。その本とは『冒険者たち ガンバと十五ひきの仲間』。私が先生と話している…

恐竜はっくつ記 (たくさんのふしぎ傑作集) (第5号)

小さい頃、恐竜が好きだった時期があった。子供ではなく私が、だ。デパートなどの恐竜展に連れていってもらっていたこともあるだろうが、ステゴサウルスの模型を欲しがったくらいだから、それなりに興味があったのだと思う。図鑑も買って熱心に読み込んでい…

魔女に会った (たくさんのふしぎ傑作集) (第95号)

きょう、子供は魔女に会った。魔女というよりは、鬼婆だろうか。もちろん鬼婆とは私のこと。子供の机は居間に置いてあるが、机の上のみならず机周りは要るもの要らないものがごっちゃになって積み重なっており、目に余ることこの上ない。新学期を目前にして…

外国の小学校 (たくさんのふしぎ傑作集) (第13号)

アメリカの小学校は、土曜日はいつも休みなんだ。つまり週5日制。 これは『外国の小学校』の中で、アメリカ合衆国はサウスサンフランシスコ市にあるポンデローサ小学校を紹介した文の一部だ。この本が出版されたのは1986年。私も小学生で、その頃は毎週土曜…

アラスカたんけん記 (たくさんのふしぎ傑作集) (第20号)

過去のエントリーで、大竹英洋の”ノースウッズシリーズ”について紹介してきたが、その彼が影響を受けた写真家といえば、ジム・ブランデンバーグ。しかし、大竹氏には「多大な影響を与えた、もう一人の写真家」がいる。その、もう一人の写真家こそ星野道夫だ…

雑木林の1年 (たくさんのふしぎ傑作集)(第24号)

子供お気に入りの公園は、ちょっとした起伏のある土地に、雑木林が広がっている自然豊かな公園だ。野鳥や昆虫を知らなかった頃からよく行きたがっていたので、琴線に触れる何かがあるのだろう。ほどよく管理された公園は近隣の人たちに愛され、季節毎に植物…

日本の自動車の歴史 (たくさんのふしぎ傑作集) (第82号)

本号の著者山本忠敬の絵本は、乗り物好きのお子さんがいて、絵本を読んでやる方なら、きっと手に取ったことがあるのではないだろうか。家でも名作『しょうぼうじどうしゃじぷた』(挿画担当)を始め、どんなにかお世話になったことだろう。飛行機で帰省する…

草や木のまじゅつ (たくさんのふしぎ傑作集)(第3号)

本書は草木染めについて書かれたものだ。草木染めといって思い出すのが志村ふくみ。中学か高校だかの教科書に、彼女の書いた文章が載っていたのを今でも覚えている。と思って調べてみたら、なんとそれを書いたのは志村氏自身ではなく大岡信。「言葉の力」と…

石ころ 地球のかけら (たくさんのふしぎ傑作集)(第77号)

今住んでいる市では「水辺の楽校」というイベントを開催していて、市内を流れる川で川遊びをしたり、自然観察を行ったりと身近な自然に親しむ活動を行っている。子供が1年生のときから参加していて、都合が付く日には必ず申込をしているが、抽選に当たらな…

ミクロの世界 (たくさんのふしぎ傑作集)(第81号)

昨年の、子供のクリスマスプレゼントのひとつは双眼鏡だった。これは夏に谷津干潟に行ったときに借りたのと同じものだ。レンジャーの方がおすすめしてくださっていたのもあり、クリスマスに贈ろうと予てより考えていた。小学生への双眼鏡のプレゼントとして…

クリスマス・クリスマス (たくさんのふしぎ傑作集) (第57号)

実のところ私は、クリスマスが嫌いだ。 ただでさえ気忙しい年末に、異教のイベントを突っ込まなくてもいいじゃないかと思う。夫との交際中も、クリスマス・イヴを一緒に過ごすなんてイベントは一度たりともしたことがなかった。頭の中身も若過ぎた当時は、子…

ズボンとスカート(第47号)

ブログのデザインテーマを一時的にでも変えてみて思ったのは、「たくさんのふしぎ」のロゴの変わらなさである。おそらくではあるが、創刊号から一貫して基本のデザインは変わっていないのだと思う。一方「こどものとも」や「かがくのとも」はさすがに、創刊…

龍をおう旅(第83号)

本書は「作者のことば」によると、 龍は空想動物ですが、生きているがごとく東西の世界にいます。 その龍を見るために、中国からヨーロッパまでの大きな拡がりの中に旅立ちました。 ということで、古今東西の龍を求めて旅をし、写真を集めたものだ。その後、…

鳥の目から見たら(第39号)

子供は今、コンパスを使った作図を勉強しているが、生来の不器用さを発揮して、先生に「急がなくてもいいので、もう少していねいに線を引きましょう」と言われている。それでも初めて使うコンパスがとても楽しいようで、とくに垂線を引くのが好きらしい。 そ…

カメラをつくる(第22号)

先日、子供が「ピンホール写真体験教室」に参加してきた。 ピンホールカメラ自体はキットを使って作るものだが、作製したカメラを使って印画紙に撮影し、暗室で現像ネガ作りやプリント作りをする、本格的な写真体験だ。日本写真協会の先生方が、子供たち一人…

はてなし世界の入口 (たくさんのふしぎ傑作集) (第2号)

「はてなし世界の入口」として、いちばん始めに登場するのがマトリョーシカ。このマトリョーシカについて何気なく調べてみたら、沼田元氣氏の名前が出てきたのに驚いた。盆栽小僧の松ちゃんはマトリョーシカ(或はこけし)になっていたのだ。さらに驚くべき…

かぼちゃ人類学入門 (たくさんのふしぎ傑作集) (第75号)

かぼちゃ?人類学?はてさて何のことやら…と思うのも無理はないタイトルだが、実は『迷宮へどうぞ』で、挿絵を担当しているのが、本書の著者である川原田徹氏だ。『迷宮へどうぞ』には、"『かぼちゃ島』迷宮"という絵があり、カボチャの形をした島の内部に、…

ニレの中をはじめて旅した水の話 (たくさんのふしぎ傑作集) (第98号)

本書の英題は、"The Water Tells his First Trip into the Elm Tree"ということで、主人公の「水」がニレの木の中を旅するという態で作られたお話だ。水を擬人化した物語でつくられた科学絵本といえば、名作『しずくのぼうけん』 が真っ先に思い浮かぶ。中学…

迷宮へどうぞ (たくさんのふしぎ傑作集) (第46号)

はてなキーワードで「たくさんのふしぎ」は、"マニアックな題材、作家選びがされており"との説明がなされているが、この『迷宮へどうぞ』の著者、種村季弘ほどマニアックという言葉が似合う人もいないのではないか。私が種村季弘の名前を知ったのは、高校生…

セミのおきみやげ (たくさんのふしぎ傑作集) (第29号)

『バッタのオリンピック』と同著者による本。バッタの時と同じく、セミの種類から分布場所、身体の図解や「絵とき検索」による同定の仕方まで、ていねいに詳しく描かれている。本書のメインはセミの"おきみやげ"=ぬけがらであるので、ぬけがらの図解やぬけ…

音楽だいすき (たくさんのふしぎ傑作集) (第27号)

“音楽をすきになった日"と題された「作者のことば」で、翠川敬基氏はこんなことを言っている。 今のぼくの仕事は、音楽を演奏することです。もちろん音楽は大好きです。でもぼくが君たちの年齢のころは、あまり音楽が好きではありませんでした。 小学生の頃…

河童よ、出てこい (たくさんのふしぎ傑作集) (第87号)

カッパといえば思い出すのが、西炯子の『Stayネクスト夏休みカッパと』。幼なじみ3人(男2・女1)が、カッパ探しに遠野まで出かける…という話だが、3人が住む、作品の舞台はおそらく作者の故郷である鹿児島県。けっこう遠いよなーと、かつて東京から自分…

小麦・ふくらんでパン (たくさんのふしぎ傑作集)(第92号)

学生時代、初めてイタリアを旅した時、感動したのがパンのおいしさだった。それまでも、スーパー併設のベーカリーで買った、焼きたてフランスパンのおいしさに、まるまる1本平らげるみたいなこともありはしたが、とにかくローマに来て、初めて食べた朝食の…

さかさまさかさ (たくさんのふしぎ傑作集) (第17号)

昔、高校の書道の授業で、篆刻をやったことがあるが、篆書体という特殊な漢字を使っていてもなおそれが単なる図形とも思えなくて、反対向きの文字を彫ることに、不思議な感じがしたことを覚えている。その学期の書道の成績は良かったので、器用さとは無縁の…

夢ってなんだろう (たくさんのふしぎ傑作集) (第11号)

本書の最後のページには「おかあさんへのお願い」と題し、次のような文章が載せられている。 子どもたちが見る夢を大切にしてください。たのしい夢にしても、こわい夢にしても、その中で子どもたちはいっしょうけんめいに生きたのですから。 それから、朝起…

海藻はふしぎの国の草や木 (たくさんのふしぎ傑作集)(第62号)

ふだん何気なく食べているワカメ。そのワカメについて何を知っているだろうか?私が知っているのは、せいぜい「どう食べるか」ということくらいで、これは知っているうちにも入らない。ワカメだけではない。子供が大好きな海苔の原料にしても、子供が好まな…

虫こぶはひみつのかくれが? (たくさんのふしぎ傑作集)(第86号)

虫こぶとは、その名の通り昆虫の寄生によって、植物の組織がこぶ状に変化したものである。昆虫以外にもダニや菌類によって作られるものもあるらしい。 本書はその虫こぶの中でも、作者の研究対象であるシロダマタマバエの虫こぶについて、1989〜1990年にかけ…

空をとぶ(第19号)

シンプルなタイトルが、作者の矜持を感じさせる…と一瞬思ったが、どちらかというと「空をとぶ」喜びを素直に表現しただけなのかもしれない。 作者の鐘尾みや子氏は『お嬢さん、空を飛ぶ-草創期の飛行機を巡る物語』によると、 空を飛びたいという思いは12歳…

絵ときゾウの時間とネズミの時間 (たくさんのふしぎ傑作集) (第96号)

電車に乗って、ぼーっと車内広告を眺めていた時のこと。『ゾウの時間 ネズミの時間』というタイトルが目に入って、あ、たくさんのふしぎ?と思ったところ、中公新書の新刊『ウニはすごい バッタもすごい』の宣伝のおまけとして、本川達雄氏の既刊本を紹介さ…

カレーライスがやってきた (たくさんのふしぎ傑作集)(第45号)

初っ端から出てくるのが「カエルカレー」。買えるカレーではない。『西洋料理指南』という100年以上も前の本に出てくる、日本で最初のカレーのレシピらしい。 どこかのレストランか何かで再現してもらうのかと思いきや、 ぼくは、どんな味かわからないけれど…