こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

301-400

もじのカタチ(第305号)

子供が突然、広告の裏に「ふ」の字をいろいろ書き始めたので、何かと思ったらこの『もじのカタチ』に触発されてのことだとわかった。最近はいちばん最初に「たくさんのふしぎ」を読むのは子供で、私はブログを書くために後から読むということが多い。にして…

海のかたち ぼくの見たプランクトン(第391号)

プランクトン、と言われてはじめに何を思い浮かべるだろうか?ミジンコ?アオミドロ?しかし、この本に出てくるプランクトンは、そのような「典型的」なものではなく、サルパやゾエア、ヒラメやアンコウの稚魚など、私が"プランクトン"として認識していない…

いちくんと古太鼓(第379号)

飯野和好の絵は私にとって、あくが強すぎる。正直なところ、大好きとは言いがたい。それでも、名作『あのときすきになったよ』や『おならうた』は飯野氏の絵がぴたりとはまっていて、好きな作品のひとつだ。とくに『あのときすきになったよ』は、飯野氏以外…

野生動物の反乱(第313号)

白山から下りた後、宿泊したのが一里野温泉にある岩間山荘。ご主人が"マタギ(猟師)"をしておられるということで、熊や猪の料理を堪能できる宿だ。女将さんが作るお料理は、家庭料理の延長線上にあるものだが、どれもこれもホッとできる味で本当においしか…

森はみんなの保育園(第320号)

「たくさんのふしぎ」で自然科学系の分野を書いている方々の多くは、子供の頃野山を駆け回っていたとか、虫取りに夢中だったとかいう自己紹介が見られて、ああ幼少期の自然体験というのは後々「役立つ」ものなんだなーとつい短絡的なことを思ってしまう、 が…

木の実は旅する(第362号)

『あったよ! 野山のごちそう』には、 どんなにおいしそうに見えても毒をもっている実もあるよ。 と書かれていたが、その「どんなにおいしそうに見えても毒をもっている実」の一つが、本書に出てくるドクウツギの実だ。「鳥と旅する木の実」ということで紹介…

月へ行きたい (たくさんのふしぎ傑作集)(第311号)

月へ行きたい!今すぐに。 夏休みもあとわずか。ぴりぴりムードな私と対照的に、肝心の子供はといえば、寝っ転がってのほほんと鳥の本を眺めているだけ。子供の宿題は子供のもの、私は関係ない!と吹っ切れればいいけれど、まったく子供任せというわけにもい…

動物たちが教えてくれる 海の中のくらしかた(第389号)

本書のテーマである、バイオロギングのことを初めて知ったのは『ペンギンが教えてくれた 物理のはなし』という本だった。タイトルの物理という言葉に怯みつつも、ジェンツーペンギンが表紙とあれば、読まないという選択肢はない。残念なことにジェンツーペン…

アリになった数学者(第390号)

アリになった?数学者?何とも奇妙なタイトルだが、比喩ではなく本当に「アリになった数学者」の話であった。 数学者はなぜアリになったのか?それは「知るということ、わかるということは、自分ではない相手の心と、深く響きあうこと」だから。「数や図形の…

立山に咲くチングルマ(第323号)

夏の旅行の一部は、山登りをした。場所は白山。学生の頃以来なので、およそ20年ぶりとなる。後に我が子と一緒にふたたび山頂に立つことになろうとは、学生時代の自分が知ったらさぞや驚くだろうと思う。 この時期の白山は、お花(高山植物)がいっぱい。とい…

富岡製糸場 生糸がつくった近代の日本(第375号)

夏の旅行の一日は白川郷に行ったのだが、そこで訪れた和田家住宅の中にはカイコの幼虫の生体が展示されていた。富岡製糸場からいただいた、と説明書きが付けられていた。世界遺産つながりでのやり取りなのかはわからないが、往時に養蚕をしていたことから、…

まちぼうけの生態学 アカオニグモと草むらの虫たち (たくさんのふしぎ傑作集)(第317号)

本書は、遠藤知二氏による"生態学"シリーズの第1作目にあたる本だ。3作目の『すれちがいの生態学』から「作者のことば」を引いて、3部作の紹介をする。 虫たちの出会いをめぐる3部作の完結です。第1作の『まちぼうけの生態学』(2011年8月号。現在「た…

線とあそぼう(第382号)

線は、いつから「字」になるのだろう。 小学校入学前に子供が書いた字が残っているが、それは字というより、拙い線を組み合わせて作った記号や図形といった風体なのだ。今どきにしては珍しく、子供はお勉強のようなものを一切しない幼稚園にいて、親もあえて…

おいかけっこの生態学 キスジベッコウと草むらのオニグモたち(第364号)

『すれちがいの生態学 キオビベッコウと小道の虫たち』の主人公が「キオビベッコウ」なら、こちらは「キスジベッコウ(キスジクモバチ)」という別のクモバチのなかまだ。名前の通りこちらもクモ狩りをするハチで、コガネグモ科のクモを獲物として狩るらしい…

南極の生きものたち(第369号)

南極といえば、以前書いたエントリーの『コウテイペンギン撮影記』が思い出されるが、南極へむかう行程さえハイテンションの感情をだだもれに書き綴っていた内山氏に対し、『南極の生きものたち』の水口博也氏が書く南極は、あくまでフラットな調子で綴られ…

クモと糸(第360号)

このエントリーで書いた自然観察イベントの2日目の朝、雨はかろうじて上がったものの、森は濃い霧につつまれ、野外観察には向かない天気だなーとちょっと憂鬱に思いつつ、森の道を歩き始めた。ところがベテランレンジャーの方は、ほらほらと道の脇の茂みを…

すれちがいの生態学 キオビベッコウと小道の虫たち(第388号)

わたしは蜘蛛が何より苦手で、家に現れるムカデに熱湯をかけることも、ゴキブリを叩き潰すことも厭わないが、蜘蛛だけはどうしてもダメだ。さすがにハエトリくらいでぎゃあぎゃあ言ってたら暮らしていけないのでそこは慣れた(見なかったふりをする)が、ジ…

みんなそれぞれ 心の時間(第350号)

時間 それは全ての人間に同じように流れているわけではないと思うよ時間 それは感覚であって 生きたということはただの記憶でしかないって本で読んだ ーゆらゆら帝国「時間」アルバム『ゆらゆら帝国のしびれ』より 子育て中の親(おもに母親だろうが)で、「…

アオムシの歩く道(第336号)

先日、授業参観に行ったら、理科の授業でモンシロチョウについて学習していたので、この号を借りてみた。最近はめったに読み聞かせをすることもなくなっているが、寝る準備をいつもより早めに済ませた子供が、珍しく何か読んで欲しいというので、久しぶりに…

街は生きている(第340号)

この本について的確に説明するのは、なかなか難儀なので福音館の内容紹介から引用してみる。 街は、毎分、毎秒、変わり続けている。いつもわたる横断歩道の信号機の黄色いスイッチのケースも。駐車場にある真っ赤な自動販売機も。川沿いの階段横の壁も。僕ら…

いのちのひろがり (たくさんのふしぎ傑作集) (第361号)

バス待ちをしている時、突然、子供が手近にいるアリを手に乗せて、 「このアリもぼくの祖先なんだよ」 とか言い出した。 何のこっちゃという感じだが、ああ、借りてきている『いのちのひろがり』を読んだんだなと思い当たった。 この本は雑誌発行時に読んで…

ハクチョウの冬ごし(第309号)

本号は「作者のことば」によると、 私の住む山形県鶴岡市大山には、今でも貴重なブナ林のある高舘山と八森山があります。 八森山のふもとに上池があり、高舘山のふもとに下池があります、このふたつの山も池も、私の幼いころからの動植物の観察の場であり、…

石油のものがたり(第387号)

私が子供のころ、あと数十年で石油は枯渇するだろうと予測されていたような気がする。その数十年に近くなった現在でも、取りあえず当分は使うことができそうな雰囲気ではあるが、そんなあいまいな言葉でもごもご言うしかないくらいに、石油の可採埋蔵量とい…

おもしろい楽器 中南米の旅から(第318号)

中南米と音楽といえば、私が学生時代くらいの時は、駅前の路上でフォルクローレのライブをやっているのをよく聞いたものだ。あとは、俳優の田中健がケーナ奏者として有名だが、知っていることといえばそれくらいのものしかない。 …とか何とか詰まらない前置…

かしこい単細胞 粘菌 (たくさんのふしぎ傑作集)(第332号)

このエントリーに引き続き、粘菌の「ふしぎ」。著者の中垣氏は、なんとこの粘菌ネタで、イグノーベル賞を2回も受賞している。すごい! 『変形菌な人びと』を書いた越智典子氏も、粘菌にはエサの好みがあることを言っていたが、やはり食べ物の好き嫌いがいろ…

ゆかいな聞き耳ずきん クロツグミの鳴き声の謎をとく (たくさんのふしぎ傑作集)(第303号)

先日また、ここでの自然観察イベントに参加した。指導してくださる方も前回と同じ先生方だ。この日はあいにくの天気で、初日は主に屋内での講義が中心となった。それでも、雨の合間に少しだけ外に出て、蜂の巣の空き家にミソサザイが間借りしている様子など…

村を守る、ワラのお人形さま(第356号)

今回のゴールデンウィークは、子供が野鳥ブームということで、野鳥観察中心の旅をした。初日は、野辺山高原一帯に行ってみたが、この本によると夏冬の方がおすすめらしい。それでも、以前から見たがっていたヒバリを見ることができたり、キビタキの愛らしい…

虹色いきもの図鑑(第346号)

この号は、前号のふしぎ新聞の「ポケットパズル」の答えを知りたいという、子供のリクエストで借りてきたものだ。 特筆すべきは色の美しさ、心地よさ。作者本人も「私の描くゾウやワニの色は、あなたが思っているのとはすこしちがうかもしれません」と書いて…

生きる(第342号)

先日子供の授業参観があって、国語の時間は、谷川俊太郎の「どきん」という詩を、班で工夫して音読の方法を決め、それを練習して発表するというものだった。 それぞれの班の様子はさまざまで、役割をすぐ決めて練習に入るところもあれば、なかなか決まらず話…

貨物船のはなし(第349号)

下の画像の品に見覚えがある人は、私とほぼ同世代と前後の方だと思う。 SUNTORY サントリー アンクルトリス 爪楊枝ケース つまようじケース 非売品 1個 出版社/メーカー: サントリー メディア: ホーム&キッチン この商品を含むブログを見る 実家の食器棚にず…