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こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

海をこえてやってきた(第177号)

ごくたまに、パエリアを作ることがある。スーパーでムール貝を見かけた時だ(レシピは長年ここのを使っている。いつ作ってもかんたんでおいしい)。

ムール貝ムラサキイガイとも呼ばれ、世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれているし、日本の侵略的外来種ワースト100でもある。要はわんさか殖えて困るくらいの生き物だ。

そんなに獲れるなら、安く売られていてもいいはずでは?でもムール貝はそんなにお安くはない。アサリのようにいつもいつも出回っている食材でもない。まあ、需要が少ないということもあるだろうが…。

ちょっと調べてみると、「天然もの」は小粒で食用に向かないのと、何より貝毒による食中毒が怖いらしい。なるほど。わざわざ養殖したり、輸入したりとしていれば、安くなるはずがない。

 

外来種…というとエイリアンみたいな悪いイメージがある(と書いていたら実際英語でalien speciesとなっていてびっくりした)。

でも作者は言う。

ヌートリアは、渡り鳥とはちがって、それまでのすみかをはなれて、この町を新しいすみかにしているんだ。そう考えると、ヌートリアに、「ようこそ、ぼくの町へ」と言いたいきもちになってきた。

そのようこそ、という気持ちが、そして生き物が「海をこえてやってきて、自分の町にすみつくまでの物語」を知りたいという好奇心が、この本を作っている。

ヌートリアの被害を受けている側からしたら、とてもようこそ、という気分にはなれないのだろうが…

 

付録「ふしぎ新聞」の「作者のことば」では「逆帰化生物」について書かれていたのだが、その中のマメコガネについて、子供が、知ってる知ってる、えーとねー、外国ではジャパニーズ・ビートル(Japanese beetle)って言われてるんだよーとドヤ顔で語るのにはびっくりした。いずれ来る小学校の英語教育義務化のニュースを見て、英語なんかイヤだ!勉強なんかしない!と言い張る息子も、好きなものについては自然と覚えてしまうのだろう。