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こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

暗闇の釣り師グローワーム(第358号)

理科 301-400

子供が、虫にどっぷりハマり始めた頃の週末、きょうはここに行きたい!と言い出した。虫好きになったはいいものの、その頃季節はすでに秋。今は冬で虫シーズンの営業は終了している。そこで、この園内にある昆虫生態園に目をつけたというわけだった。

ふるえるような寒い日のこと、小高い山の上にある園はいや増しの寒さ。昆虫生態園だけは常春の温度設定であたたかいとはいえ、子供が昆虫だけで済むはずがない。アップダウンのある広い園内を一日中歩き回ることになった。

その昆虫生態園にいるのが今号の主人公、グローワームだ。

グローワームというのは一般名称のようで、正しくは”ヒカリキノコバエの幼虫”である。オーストラリアとニュージーランドだけにすむ生き物らしい。本文にも描写があるが、展示室に入ってちょっとの間眺めていると、まさに、

そこには青白く光りかがやく満天の「星空」

が広がってくるのだ。

これまでここには何回も訪れているのだが、きれいだねーとしばらく眺めるだけで、通り過ぎるところだった。おまけに室内は真っ暗なので、見たことがあるのは光そのものだけ。本体がどういうものなのか、これが一緒に展示されるまで長らく知らないままであった。そして、この本を読んで初めて、生態について詳しく知ることができたのだった。

付録「ふしぎ新聞」の「作者のことば」にもあるように、グローワームが住み着く場所には湿度が高いこと、風がないことの二つの条件が必要らしい。人工的に作り出すのは簡単なようにも思えるが、動物園での展示は自然環境とはやはり違う。美しく光る満天の星空は、飼育員の方たちの努力の賜物によって作り出されているのであった。

暗闇の釣り師グローワーム (月刊たくさんのふしぎ2015年1月号)

暗闇の釣り師グローワーム (月刊たくさんのふしぎ2015年1月号)