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こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

どうして、お酒飲むの?(第204号)

ホントにどうして、でしょうねえ…おいしいから、かな?

私は一応酒飲みの端くれで、若いときはお酒の失敗も数多くあった。恥ずかしくて思い出したくもないことだ。晩ご飯の買い物をする時、その日飲みたいお酒に合うおかずをまず考えていたのだから、お察しである。

その生活を一変させたのは、妊娠だった。

妊娠がわかってから、不安だったのは、お酒を飲まないでいられるかということだった。しかしながら…不思議なことに、自然と飲みたいという気持ちが無くなったのだった。妊娠に伴う生理現象なのか、子供を守りたいという気持ちの現れなのかはわからないが、とにかくお酒をぴたりと止めることができたのだ。

お酒を止めることはできても、始めに酒ありきのメニュー作りをしていた頭を変えるのはなかなか大変だった。夫はそれほど飲めない飲まない人なので、酒のつまみのようなおかずが無くなって、かえって歓迎のようだったが。

その後授乳を止めるまで、飲まずに過ごしてきたわけだが、しばらくすると、むくむくと飲みたい気持ちがわいてきて、晩酌程度にたしなむことが復活した。その時住んでいたのは鹿児島だったので、当然焼酎だ。鳥刺にさつま揚げ、鰹のたたき、ピーナツ豆腐に落花生の塩ゆで…とにかく、焼酎に合うものがたくさんあるのだから、飲みたくならないわけがない。

しかし、授乳が終ったとはいえ、お世話が必要な幼児がいることには変わらない。アルコールが入った状態で育児(仕事)するわけにもいかないので、子供を寝かしつけて、夫と一緒にご飯を食べる時、ちょこっと飲むくらい、昔のような飲み方はしなくなった。子供が小学生になった今では、晩ご飯を食べる時、ビールひと缶程度を飲む。ワインなど腰をすえて飲むこともあるが、やはり子供が寝てからのお楽しみだ。

関東に戻ってからも、ときどき芋焼酎を飲むのだが、何となくしっくり来ない。芋には甘めのつまみが合うのだが、そのせいかと思って味付けを変えてみても、どうにも違和感がぬぐえないのだった。よく土地のお酒はその地で飲めといわれるが、その通りだと思う。

 

というように、酒の話を始めたら止まらないので、いい加減本号の話に戻ると、本書は、小学生100人に聞いた「大人のすることでふしぎなことは?」という質問で、「第1位は、どうして大人はお酒を飲むの? でした」ということから、できた本らしい。

「お酒ってなに?」という話から始まって、最後は「お酒はなくてもいいものか?」という話で終るのだが、そこには、

「そういえば、子どもたち、ゲームとかはじめると、時間もなにもわすれちゃうでしょ。あれって、お酒飲まないでも、心がどっか、いっちゃうようなものじゃないかなあ。子どもはお酒なんかなくても、大人がお酒飲んでいるのと同じようなものかもしれないな。だから、子どもにお酒はいらないんだよ」

という会話が出てくる。確かに何かに夢中になっている時は、お酒はいらないというか、飲みたいとは思わないだろう。

オトナになっちまえば 泣きそうな夜なんて
寂しいキモチなんて なくなると思ってた
ニガい酒をあおる ワケも知らなかった

怒髪天「大人になっちまえば」アルバム『ニッポニア・ニッポン』より

いつまでもお酒の”苦み”を覚えることなく、何かに夢中になる楽しみを味わい続けることこそ、理想の生き方なのかもしれない。