こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

夜へ行こう(第278号)

夜が好きだ。就職して一人暮らしをしていた頃、夜を自由に使えるのがうれしくて、都会の夜を過ごすのがうれしくて、休みの前、あてもなく夜の街をうろついたことがある。都会とはいっても、そこは学生時代を過ごしたなじみの街で、実家暮らしの頃は決して見ることのなかった深夜のすがたは、何だか違う所のようで、戸惑いと面映さが入り交じったような、複雑な気分になったことをよく覚えている。

『夜へ行こう』はどのページのどの写真もどの文も、夜を愛する人にはその感覚がよくわかるものとなっている。夜は大人の時間だから、たまに許された夜更かしは、子供にとって格別な経験だろう。静けさ、暗さ、怖さ、そして美しさ…昼間にはないその感じは、特別なものとして子供の心に残ることになる。

眠っていたいろんな感覚が、夜になると目をさます。

人間の感覚は、夜になれば自然にすごくなる。

と本文にある通り、夜は不思議な力を与えてくれる時間なのだ。しかし…夜書く文章は、朝読み返せと言われるように、その感覚が昼間の理性に通用しなくなるのが、まったくもって不思議なことではある。このブログは大概、日中に書くようにしているが『夜へ行こう』は、やはり夜の方がしっくりくる。朝読み返すのが怖い。

月刊 たくさんのふしぎ 2008年 05月号 [雑誌]

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