国語
本書の英題は、"The Water Tells his First Trip into the Elm Tree"。 主人公の「水」が、ニレの木の中を旅するという態で作られたお話だ。 水を擬人化した科学絵本といえば、名作『しずくのぼうけん』 がある。中学年の読み聞かせでよく使っているが、独特…
夜が好きだ。 就職して一人暮らしをしていた頃、夜を自由に使えるのがうれしくて、都会の夜を過ごすのがうれしくて、あてもなく街をうろついたことがある。都会といっても、そこは学生時代を過ごしたなじみの街。実家暮らしの頃は決して見ることのなかった深…
カッパといえば思い出すのが、西炯子の『Stayネクスト夏休みカッパと』。 幼なじみ3人(男2&女1)が、カッパ探しに遠野まで出かけるが……というお話。3人が住むのは、おそらく作者の故郷である鹿児島県。鹿児島から岩手ってかなりの距離だ。かつて東京か…
これは植田正治の写真に「かくれんぼ」をテーマにした文章を付けた、写真絵本だ。 『生きる(第342号)』はできている詩に、絵を付けたものだった。 一方、こちらは写真を元に、文章を書いたもの。 詩を元に絵を描くというのは、案外難しい作業だと思う。詩…
先日子供の授業参観があった。 国語の時間は、谷川俊太郎の「どきん」という詩がテーマ。班で工夫して音読の方法を決め、練習して発表するというものだった。 班の様子はさまざま、役割をすぐ決めて練習に入るところもあれば、なかなか決まらず話し合いがず…
この本の登場人物は二人。ゴフムさんとソルテスさんである。 ゴフムさんは、“うたがいの名人”。 みんながあたりまえだと思っていることを、うたがってみせるという。そのうたがいを解いてみせた人にはお金を進呈し、答えに詰まった人からはお金を取るという…
夫と二人暮らしだった頃、子供に勉強を教える仕事をしていたことがあった。 結婚した直後、夫に転勤の辞令が出たので、勤めていた会社を辞め、まったく土地勘のない西日本方面へ引越すことになった。運転免許がなかったので取得して、住んでいる町のいろいろ…
その昔「ナショナル・ジオグラフィック」という雑誌を取っていたことがある。 中でもひときわ印象に残る記事があった。 「北の森から 90日の撮影記録」。 ジム・ブランデンバーグという写真家が書いたものだ。 人里離れたミネソタ州の森の中。私はここで秋分…
「たくさんのふしぎ」は、何ページで構成されているか知ってるだろうか? なんと、どの号も40ページで作られているのだ! ずっと読んできて、今さらながら気づいた。なんと!とか感心しなくても、公式サイトには“本文40ページ”ってちゃんと書いてあるんだけ…
『本のれきし5000年 (たくさんのふしぎ傑作集)(第56号)』で、「大学生であるならば、“何のために勉強するの?”という問いかけをするはずがない」と書いた。 しかしながら彼自身、勉強してないわけではないし、本を読まないわけでもない。彼の名誉のために…
伝言ゲームをしたことがあるだろうか? 子供が幼稚園の頃、出し物で伝言ゲームをしたことがあるが、ごくごく簡単な言葉さえ、正確には伝わらないのに驚いた覚えがある。幼稚園児の言語能力のせいもあるし、もちろん面白くするため、途中わざと改変した大人も…
アリジゴク「で」遊んだことありますか? 私は筋金入りのインドア派だけど、意外にも子供の頃遊んだ覚えがある。父親の田舎に行った時、軒先の砂地で見つけたのだ。夫に聞いたらもちろん遊んだことがあった。 そこでもう一つ聞いてみた。アリジゴク、なんて…