こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

家庭

ハチヤさんの旅 (たくさんのふしぎ傑作集) (第26号)

「ハチヤさん」が住むのは、鹿児島県は鹿屋市。しかし住むのはほんの半年ほど。残りの期間は旅をして過ごしているのだ。なんのための旅か?ハチミツをとるための旅だ。ハチヤさんはミツバチを連れ、鹿屋から、遠くは北海道・更別まで旅をし続ける。花の開花…

ヒツジのおくりもの (たくさんのふしぎ傑作集)(第21号)

東北の現住地もだいぶ暖かくなってきたが、今冬はほんっとに寒かった。ずっといる人も、そう言うんだからまちがいない。東京時代はほとんど着なかったセーターが大活躍。なかでもウール。アクリル混紡のもあるが、ウール100%がだんぜんあったかい。これにダ…

世界の子ども きょうから友だち(第169号)

ぼくは、さまざまな家の写真をとるために、世界じゅうの国に行く。 そして行った先々で、たくさんの子どもたちと出会った。 著者は、世界各地の家をカメラに収めてきた人だ。「たくさんのふしぎ」でも『世界あちこちゆかいな家めぐり』、『土の家』、『家を…

ロバのつくった道(第237号)

道は道でも(『道 ーきみと出会いにー(第218号)』)こちらの道は、スケールが違う。 人と動物が作った道、という点では変わりはないけれど。 道の始まりは獣道。人もけものの一部だから、ひとの道だってけもの道なのだ。人もけものも必要があって通る道。…

トナカイに生かされて シベリアの遊牧民ネネツ(第428号)

表紙は、群れるトナカイに一人の少女。青いスカーフと赤いほっぺは、マトリョーシカ人形のようだ。一頭を抱きしめる少女は、皮製の伝統衣装を身につけ、トナカイに溶けこんでいる。袖に覗くのは下に着る洋服の赤。鮮やかすぎない色がいいアクセントだ。 『カ…

ライオンタマリンの森(第155号)

先日の「ダーウィンが来た!」は、ゴールデンライオンタマリンだった。 「黄金のサル とびっきりの仲良し家族」 - ダーウィンが来た! - NHK 子猫ほどの大きさなのに、びょんびょん跳びまくって虫を捕まえる、すごいサルだ。助走なしで体長の10倍ものジャン…

キタキツネのおかあさん (たくさんのふしぎ傑作集) (第304号)

「里帰りですか」、私は声をかけていました。 声をかけられたのは若い2匹のメスギツネ。娘っこのキタキツネたちだ。里帰りというのは8月の中ごろ、母から巣穴を追い出されたのにちょくちょく帰ってきて、9月の終わりにはまた母元で暮らすようになったから…

ジプシーの少女と友だちになった(第119号)

著者はひょんなことから、ジプシー家族のもとで居候生活することになる。フランスはニームという街で、迷子の少女ロメディオと知り合いになったからだ。ロメディオを、彼女が暮らすキャンプまで送り届けたあと、そのまま居ついてしまう?のだ。 ニームに来た…

舟がぼくの家(第167号)

舟が家ってどんな生活なんだろう。 フィリピンは南のはずれ、マレーシアとの国境に近いスールー海で暮らすアルビリン一家の「家」は、舟そのものだ。「家舟(えぶね)」と呼ばれている。 船ではなく舟*1だ。舟だから大きくはない。この小さな「家」に一家6…

じゃがいものふるさと(第275号)

夕食は、ゆでたジャガイモ、ニンジンと白米。そしてスープは、きょう、おばあちゃんがさばいてくれた、牛肉のこま切れとパスタのはいった、自家製チーズをのせた野菜スープだった。なんだか肌寒いなと思って、柱の温度計を見ると、氷点下3度。 「ジャガイモ…

ふしぎな動物たち(第306号)

『龍をおう旅』で、古今東西の龍を求め旅した作者が、本書で追うのは「ふしぎな動物たち」。動物といっても、本号で取り扱われるのは実在のものではない。龍と同じく空想上の動物たちだ。 たとえば麒麟。6〜7ページには、中国泉州は開元寺の壁にいる麒麟が紹…

プーヤ・ライモンディ 100年にいちど咲く花(第245号)

プーヤ・ライモンディは、アンデスの高山帯に生息する植物だ。「百年に一度花を咲かせる」と言われ、開花した後は枯れてしまう。まるで竹や笹のような植物だ。 アンデスの女王、百年に一度だけ咲く花 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト 著者は、ワラ…

人形はこころのいれもの(第116号)

人形ってなんで怖いんだろう? 私は人形を好きじゃなくて、ぽぽちゃんみたいなお世話人形も、リカちゃんもバービーも持ってたけど、ときどきめちゃくちゃに破壊したい衝動に駆られることがあった。 父の知人が私へのおみやげに、ウェディングドレスを纏った…

雪がとけたら 山のめぐみは冬のごちそう(第243号)

先日近隣の山に登っていたら、上空をヘリが飛んでいた。ふもとの駐車場に警察が来ていたので、捜索救難だと思われる。下りてからニュースを見てみると、山菜採りに出かけたまま行方が分からない70代の男性が見つかったということで、遺体の回収が行われて…

馬と生きる(第416号)

『馬と生きる』の裏表紙見返しには、遠野物語からのオシラサマの話が紹介されている。 百姓の娘が家の飼い馬と恋仲になるが、怒った父親によって馬は殺されてしまう。死んだ馬にすがりつく娘に腹を立てた父親は、馬の首を切り落とす。刎ねられた首に飛び乗っ…

塩は元気のもと(第165号)

東北地方に引っ越して、ちょっと驚いたのが料理の味付けの濃さ。自分の料理が比較的うす味なのを差し引いても、 なかなかに塩っぱい。塩分多めの食事は、ひとえに寒い冬を乗り切るため。冬に備えて野菜を塩蔵しなければならなかったし、塩には何より身体をあ…

すしだ、にぎりだ、のりまきだ!(第154号)

日本食といって思い浮かぶのは?と聞けば、必ず出てくるのは「お寿司」だろう。 スーパーでも、コンビニでも、外食でも、宅配でも、気軽に買って食べられるだけでなく、家でも手軽に作ることができる料理、それがお寿司だ。 家でも、夫が釣った魚を自家製の…

ジミンちのおもち(第327号)

突然、韓国に行こうと思い立ったことがある。新聞広告に「世界陶磁器エキスポ2001」が紹介されていたからだ。陶磁器にすごく興味があるというわけでもない。海外に行くなら、何かイベントに合わせたら面白いかなと思っただけだ。結婚前だった夫に言ったら、…

おぼん ふるさとへ帰る夏(第293号)

子供には“おばあちゃんち”がない。夫の両親も私の両親も健在なので、そこがおばあちゃんちということにはなる。しかしながら、双方とも、ふるさと、帰省という言葉からはかけ離れた場所だ。私の実家は田舎っぽさが残る地域だけれども、ニュータウンと呼ばれ…

病院の子どもたち チャイルド・ライフ・スペシャリストのしごと(第407号)

家庭教師の仕事をしていた頃、病院に教えに行ったことがある。入試を間近に控えた中学生だった。何で入院していたのかはわからないが、特にしんどそうな様子は見られなかったので、重篤な状態ではなかったのだと思う。ほんの数日だけの指導でどうにかなるも…

ギョレメ村でじゅうたんを織る (たくさんのふしぎ傑作集) (第102号)

じゅうたんを織る?作者は織物作家か何かなのか?絨緞の作り方を勉強するためにトルコに行ったのか?と思われることだろう。しかし新藤悦子氏の本業は、ノンフィクション作家、ファンタジー小説家。つまり物書きだ。 大学生の頃、トルコの田舎町を旅していた…

一枚の布を ぐるぐるぐる(第285号)

『すてきなタータンチェック』にも書かれているが、「タータン柄のスカート」は元々男性用衣装だった。キルトと呼ばれるスコットランドの民族衣装だ。下着をつけずに着るものらしい。つまりノーパンだ。キルトの元になったのは、Belted plaid(ベルトで締め…

ウナギとりの夏(第329号)

丑の日だ。うなぎが減ってきているというニュースを聞いてから、あまり買わないようになったが、今日はどこのスーパーでもお誘いが多いだろう。夕飯はうな玉丼になりそうだ。 前いた鹿児島は養殖がさかんで、そのためかわからないが、わりとうなぎを買ってい…

絵で読む 子どもと祭り(第400号)

名作『やこうれっしゃ』を描いた西村繁男の手による、たくさんのふしぎ第400号!昨年からもうすぐ400号も近いなあと思っていて、どんな号になるのか楽しみにしていた。 予想以上に素敵な本に仕上がっていて、何かその辺に置いてあるとついつい手に取ってペー…

庭にできたウサギの国 (たくさんのふしぎ傑作集) (第4号)

この号を書いた河合雅雄氏は、草山万兎というペンネームをもっている。「たくさんのふしぎ」でも『昆虫少年の夢 オオムラサキ舞う森』、『野生動物の反乱』を手がけている。「ふしぎ」の一冊目のテーマがウサギ、そしてペンネームにウサギの字を入れるとは、…

ことばをおぼえたチンパンジー (たくさんのふしぎ傑作集)(第9号)

子供が学校を保健室で過ごしていた頃、下校時に迎えに行ったところ養護の先生から、「きょうは一日、本を読んで過ごしていました。ものすごい集中力でしたよ」と言われたことがある。その本とは『冒険者たち ガンバと十五ひきの仲間』。私が先生と話している…

大草原のノネコ母さん (たくさんのふしぎ傑作集)(第130号)

今週のお題「ねこ」にちなんで、『大草原のノネコ母さん』を取り上げる。私は子供の頃から大のネコ好きだが、今は転勤暮らしなのでネコを飼えない。替わりに毎年、猫の日めくりカレンダー"365 Cats Page-A-Day Calendar"を買っては、毎日めくって和んでいる…

鳥の巣(第229号)

ここ1年、子供の趣味に付き合ってバードウォッチングをしているが、夫がすぐに影響を受けて自分もやり始めた(登山のついでだが)のとは対照的に、私の方はいつまでも初心者バーダーの域から抜け出せないでいる。私は、本質的には「自然」に興味がないのだ…

家にいたイリオモテヤマネコ(第351号)

タイトルの「家」はうちと読ませる。つまり、作者の家で、あの天然記念物であるイリオモテヤマネコを飼っていたというお話なのだ。この作者は何者なのか?動物学者?ヒントは戸川という名字にある。作者の戸川久美氏はあの戸川幸夫氏の娘なのだ。若い年代の…

古くて新しい椅子―イタリアの家具のしゅうりの話 (たくさんのふしぎ傑作集)(第143号)

私は一人っ子だが、何でも新しいものを買ってもらえてたかというと、そうでもなかった。 例えば勉強机。これは父が使っていた事務机のお下がりだった。本当に何の変哲もないただの事務机。可愛らしさのかけらもない。椅子にいたっては中古屋で買ったもの。こ…