こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

カメラをつくる(第22号)

先日、子供と「ピンホール写真体験教室」に参加してきた。

カメラ自体はキットを使って作るものだが、作製したカメラを使って印画紙に撮影し、暗室で現像ネガ作りやプリント作りをする、本格的な写真体験だ。日本写真協会の先生方が、一人一人に作り方を指導してくださり、露光時間も撮りたい所によって細かく教えてくれたりと、至れり尽くせりのイベントだった。薬品を使った現像やプリントは先生方がやってくださったが、撮影したものが目の前で浮かび上がる様子に、子供たちから歓声やどよめきが上がった。デジタルカメラ全盛の今、なかなかできない体験である。

それに合わせて読んだのが、この『カメラをつくる』。

ピンホールカメラの作り方もちゃんと載っているが、これが本格的もいいところ。バルサ材を使ってボディを作り、フィルムの巻き取りノブや、シャッター、ファインダーまで自作するものだ。とても小学生一人で作れる代物ではない。だいたい今、110フィルムとか売っているんだろうか?と思ったら、ちゃんとAmazonで扱ってるから驚きである。作ろうと思えば今でも作れるのだろうが、やっぱり作れる気がしないよ……。

カメラの仕組みや露光時間など、写真教室で教わったこともきちんと書かれている。良い復習になったのでは?と思うのは親の方だけ。子供にとっちゃ、動くものもきちんと撮れるカメラの方が使いやすいし、興味あるもの(野鳥)を撮影できるというものだ(ピンホールカメラの露光時間は分単位なので静物しか撮れない)。

家でもやりたい!という声が、息子含め子供たちから上がったが、まずもって印画紙やら薬品やら準備するのが大変。おまけに暗室を作るとか無理だよ。自分の高校時代は学校に暗室があったものだけど、建て替えられてもうなくなっている可能性がある。私は生物部だったが、理科室の隣が暗室だったので写真部とよくつるんでたなーと大昔の記憶をちょっとだけ懐かしく思い出した。

「ふしぎ新聞」には、写真を送ってね!と題し、

 冬休みを利用して、カメラの工作に挑戦してみよう。ちょっとめんどうだけど、きみなら、きっとつくれるよ。できあがったら、いろいろうつして、これと思う写真を送ってね!

 さあ、どんな写真がうつっているかな?

とのリクエストがある。

ちょっとめんどう、どころの話じゃないが、実際につくって送ってきた子供はいるのだろうか。