こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

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お姫さま くもに会う(第175号)

『お姫さま くもに会う』は、『お姫さまのアリの巣たんけん (たくさんのふしぎ傑作集) (第150号)』に登場した姫君と5人の友人たちが、今度はクモの生活を見物するというもの。今回も小さな体に変えられた6人は、いろいろなクモの巣に迷い込んで冒険を繰…

球根の旅(第171号)

今年も春、お花に関するイベントは軒並み中止になったところが多かったのではないだろうか。佐倉ふるさと広場(千葉県)では「チューリップフェスタ」が中止されたものの、見物に来る人が後を絶たなかったため、やむなくすべての花を刈り取ることになってし…

かべかべ、へい!(第114号)

かべかべ、へい! 軽やかなタイトルだ。しかし、その軽さに対して内容は盛りだくさんだ。 冒頭は倭名抄(平安時代に作られた百科事典のような本)による、かべの説明*1から始まる。古今東西さまざまな壁の話、壁の種類、壁画、トリックアートを施された壁*2…

カヌー 森から海へ(第199号)

大昔から人は水の上に出た。 大海原へも舟で漕ぎだした。 人が水のむこうに見たのは、いったいなんだろう? そうだ、 ぼくも舟をつくろう! 冒頭2〜3ページには、こんな文章とともに、一艘のカヌーが浮かぶ様子が写されている。写真の外枠がグラデーション…

ぼくの島(第138号)

家の子供は地図が大好きだ。地理院地図などネット上の地図で遊んだりするし、夫のもってる「山と高原地図」を引っ張り出してはながめている。最近では『登山案内 一等三角点全国ガイド』に触発されて、近所の三等三角点を探しにいったりもしている。 我が家…

舟がぼくの家(第167号)

舟が家ってどんな生活なんだろう。 フィリピンは南のはずれ、マレーシアとの国境に近いスールー海で暮らすアルビリン一家の「家」は、舟そのものだ。「家舟(えぶね)」と呼ばれている。 船ではなく舟*1だ。舟だから大きくはない。この小さな「家」に一家6…

走れ、LRT ー路面電車がまちをかえた(第198号)

LRTとはライト・レール・トランジットのことで、 環境用語集:「ライト・レール・トランジット」|EICネット によると、 欧米を中心とする各都市において都市内の道路交通渋滞緩和と環境問題の解消を図るために導入が進められている新しい軌道系交通システム…

まるいはマリモ(第134号)

チコちゃんに叱られる!をボーっと見てたら「マリモはなんで丸いの?」というトピックが出てきた。お、これは『まるいはマリモ』じゃないか。 「チコちゃん」で登場した専門家の方こそ、本号の執筆を担当した若菜勇先生だ。ちなみに執筆者である「阿寒マリモ…

サボテン ホテル(第187号)

『サボテン ホテル』は「たくさんのふしぎ」では珍しく、外国語の絵本を翻訳した本だ。 「たくさんのふしぎ」の多くは、母語が“日本語”である人たちによって作られている。日本語を母語とし、読む子供たちに向けて作っているのだから当然のように思えるが、…

トンボのくる池づくり(第159号)

転校した学校で、私もボランティアを始めることになった。子供たちの朝の体調チェック、放課後の消毒作業…たたでさえ忙しい先生方の業務は、さらに負担が増えている。私がお手伝いするのは微々たる部分だが、少しでも負担を軽くできればと思う。 転校前の学…

人形はこころのいれもの(第116号)

人形ってなんで怖いんだろう? 私は人形を好きじゃなくて、ぽぽちゃんみたいなお世話人形も、リカちゃんもバービーも持ってたけど、ときどきめちゃくちゃに破壊したい衝動に駆られることがあった。 父の知人が私へのおみやげに、ウェディングドレスを纏った…

ぼくはカメレオン(第144号)

冒頭に登場するパンサーカメレオンの色味ときたら、まるで『アレクサンダとぜんまいねずみ』に出てくる “まほうのとかげ”そのものではないか。 本号の「主人公」は、このパンサーカメレオンだ。 19ページまでには、目玉の動きに着目した写真、体色が変わる様…

ナバホの人たちに聞く(第163号)

『その先どうなるの?』の付録「ふしぎ新聞」の中に「ナバホの大地へ」という記事があった。あ、これは『ナバホの人たちに聞く』の取材の話だなと思い当たり、本号を取り寄せて読んでみた。 本書には、さまざまなナバホの人々が登場する。 ・ネズさんと息子…

ジャンプ! ムツゴロウどろ干潟でとぶ(第190号)

昨年のゴールデンウィーク初日は、谷津干潟に行きたいという子供のリクエストに応え、都心方面へ車を走らせていた。 中央道上りの交通量は通常の土日と比べてちょっと多いかなという程度だが、下り車線は車、車、車…この地点でこれなら、いったいいつ目的地…

小さな卵の大きな宇宙(第166号)

ふしぎな絵本だ。 まるで卵のかけらのような断片的なお話の数々も、自分を「おじさん」呼びする語り口も。 卵というひとつのテーマで結ばれているものの、マグリットの絵で始まり、ハンプティ・ダンプティ、ぐりとぐら、もちろんイースターも、エッグ・ダン…

じっけん きみの探知器 (たくさんのふしぎ傑作集)(第157号)

でも、本を読んだり、大事なものをさがしたりするときは、目はいっしょうけんめい働いているなあと思う。(本文より) 大事なもの、子供にとってそれは「野鳥」ということになるだろうか。 私たち夫婦が眼鏡を使い始めたのは、小学生の時だ。子供もゆくゆく…

その先どうなるの?(第142号)

『7つ橋のぎもん』でケーニヒスベルクという実在の街を旅した作者が、『その先どうなるの?』でお出かけするのは、架空の遊園地「きりなしランド」。 本書は『はてなし世界の入口』とほぼ同じテーマを扱っているが、テイストは正反対だ。『はてなし世界』が…

顔の美術館 (たくさんのふしぎ傑作集)(第106号)

東京に住んでいた時、見たいと思った展覧会には、できるかぎり行くようにしていた。いつまた転勤になって、美術展に飢える日が来るとは限らないからだ。 大都市圏以外の地方都市は、美術館へのアクセスがいいとは言えない。たとえ都道府県内に良い美術館や美…

塩は元気のもと(第165号)

東北地方に引っ越して、ちょっと驚いたのが料理の味付けの濃さ。自分の料理が比較的うす味なのを差し引いても、 なかなかに塩っぱい。塩分多めの食事は、ひとえに寒い冬を乗り切るため。冬に備えて野菜を塩蔵しなければならなかったし、塩には何より身体をあ…

巨鳥伝説(第178号)

「作者のことば」に、 子どものころ、冒険物語に登場するふしぎな動物や植物を、一度この目で見てみたいと思ったものでした。主人公をおそう獰猛なトラ、ジャングルに咲く巨大な人食い花、太っちょでのろまなドードー、恐龍のようにすっくと首をもたげた巨鳥…

すしだ、にぎりだ、のりまきだ!(第154号)

日本食といって思い浮かぶのは?と聞けば、必ず出てくるのは「お寿司」だろう。 スーパーでも、コンビニでも、外食でも、宅配でも、気軽に買って食べられるだけでなく、家でも手軽に作ることができる料理、それがお寿司だ。 家でも、夫が釣った魚を自家製の…

自転車ものがたり (たくさんのふしぎ傑作集)(第160号)

それからは、どこに行くにも自転車でした。大きな川をこえて、今まで知らなかったところへも行ってみました。だんだん自転車とぼくのからだがひとつのものになっていって、ぼくは自転車乗りの名手になったようなきもちがしました。(本文より) 自転車乗りの…

7つ橋のぎもん(第180号)

『数字であそぼ。』を読んでいる。主人公横辺は、理学部に合格したが、大学の高度な数学の授業を全く理解できず、二留中の身。高校までのテストや入試は得意の暗記で乗り切ってきた。1回生の初っ端、理解できない講義に挫折を味わうが、親にも言えず下宿を…

ほら、きのこが… (たくさんのふしぎ傑作集)(第127号)

最近めっきり参加しなくなったが、以前よく行っていた里山イベントでは、椎茸の駒打ち体験もやっていた。切り出した間伐材を使っての作業だ。枝打ちをし適当な長さに伐り、作業場所まで運ぶ。木というのは案外重たいもので、短めの丸太でも腕にずっしり来る…

カジカおじさんの川語り (たくさんのふしぎ傑作集) (第170号)

例によってNHKをつけながら朝の用事を済ませていたら、カジカ漁の話をやっていた。 秋を楽しむ 秋の魚 カジカの釣り方とは? | おはよう日本 関東甲信越 | @首都圏 | NHK かつては東京の農山村でも、魚体のみならず卵塊までも食卓にのぼるくらい豊富に獲れ…

ギョレメ村でじゅうたんを織る (たくさんのふしぎ傑作集) (第102号)

じゅうたんを織る?作者は織物作家か何かなのか?絨緞の作り方を勉強するためにトルコに行ったのか?と思われることだろう。しかし新藤悦子氏の本業は、ノンフィクション作家、ファンタジー小説家。つまり物書きだ。 大学生の頃、トルコの田舎町を旅していた…

カモノハシのなぞ(第148号)

夫は趣味で登山を続けているが、プラティパスという給水ボトルを使っている。ちなみに私のは大学時代に買ったまま、懐かしの手付ポリタン2Lだ。 ある日、干してある給水ボトルを見て、プラティパスってどういう意味だろう?描かれている動物みたいなのは何?…

パイロットが見た雲(第147号)

子供が図書館で、分光器をつくろうというイベントに参加してきた。 昨年も近隣大学で、分光器を作って実験する公開講座に参加しているのだが、分光器本体を用意された展開図を使って作るのに苦労していた。今年のはトイレットペーパーの芯を使って作るお手軽…

ここにも、こけが… (たくさんのふしぎ傑作集) (第195号)

子供は木曜夜「ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ! 」を見ることを楽しみにしていて、その後の「所さん!大変ですよ」も続けて見ていることが多い。 先日は「村の“お宝”が盗まれた!?不思議なコケ・ブーム」と題し、稀少コケの盗難の話から、コケを…

落ち葉(第200号)

ここ数年、やはり毎年のように参加している公開講座が「子ども樹木博士」。構内の樹木のいくつかについてレクチャーを受けた後、机に並べられた木の一部(おもに葉っぱ)を見て、その名前を当てるという試験形式のものだ。 子供は樹木に詳しくないのだから、…