2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧
ふだん何気なく食べているワカメ。そのワカメについて何を知っているだろうか? 私が知っているのは、せいぜい「どう食べるか」ということくらい。こんなの知っているうちには入らない。ワカメだけではない。子供が大好きな海苔の原料にしても、子供が好まな…
この本は、となり町の子供遊び場に出かけた時、そこの絵本コーナーに置いてあったものだ。暑さの残る秋の日、鉄道高架下の遊び場は、風がほどよく吹き抜けとても気持ちがよかった。近隣の公園でもいつだったか、絵本を展示していて自由に読めるというイベン…
数年前、学習塾主催の理科実験教室「メダカ博士になろう」というイベントに参加し、メダカの卵を持って帰ってきたことがあった。イベント自体は楽しんでいた子供だが、大して興味があるわけでもない。その後の世話まで気が回るはずもなく、飼育当番はもっぱ…
先週末は○○公園と●●公園と◎◎公園に行って鳥の写真を撮りたい!という子供の要望に応え、暑いなか朝早くから自転車に乗って出かける羽目になった。 最初に着いた公園の池は、水辺の鳥たちの観察スポットになっている。バーダーの皆さんが思い思いの場所で、す…
私が子供のころ、あと数十年で石油は枯渇するだろうと予測されていた。 幸いにして?その数十年に近くなった現在でも、取りあえず当分は使うことができそうな雰囲気だ。そんなあいまいな言葉でもごもご言うしかないくらいに、石油の可採埋蔵量というのはよく…
『おもしろい楽器 中南米の旅から』は、音楽と楽器と人で満ちあふれている。 たとえば吹く! たとえば叩く! たとえばふる!まわす!ゆする! たとえばひっかく、はじく、こする! 楽器をもたない人も、楽器を鳴らさない人もいないんじゃないかと思うくらい…
このエントリーに引き続き、粘菌の「ふしぎ」。著者の中垣氏は、なんとこの粘菌ネタで、イグノーベル賞を2回も受賞している。すごい! 『変形菌な人びと(第219号)』を書いた越智典子氏も、粘菌にはエサの好みがあることを語っていたが、やはり食べ物の好…
虫こぶとは昆虫の寄生によって、植物の組織がこぶ状に変化したもの。 昆虫以外にもダニや菌類によって作られるのもある。 本書はシロダモタマバエの虫こぶについて、1989〜1990年にかけ行われた調査を中心に書かれたものだ。 虫こぶは一見安全で住み心地が良…
変形菌とは、粘菌とも呼ばれ、動物的な性質と植物的な性質を併せ持つ、不思議な生物である。 学生時代、のちの夫と国立科学博物館に行ったとき「森の魔術師 - 変形菌(粘菌)の世界 -」展をやっていて、シャーレに入った粘菌をもらえたので、それぞれ持っ…
先日また「東京都檜原都民の森」の自然観察イベントに参加した。 指導してくださるのも前回と同じ先生方だ。この日はあいにくの天気。初日は屋内での講義が中心となった。それでも、雨の合間に少しだけ外に出て、蜂の巣の空き家にミソサザイが間借りしている…
シンプルなタイトルが、作者の矜持を感じさせる……と思ったが、どちらかというと「空をとぶ」喜びを素直に表現しただけなのかもしれない。 作者は鐘尾みや子氏。 『お嬢さん、空を飛ぶ-草創期の飛行機を巡る物語』によると、 空を飛びたいという思いは12歳の…
電車に乗って、ぼーっと車内広告を眺めていた時のこと。 『ゾウの時間 ネズミの時間』というタイトルが目に入ってきた。あ、たくさんのふしぎ?と思ったら。中公新書の新刊『ウニはすごい バッタもすごい』の宣伝に合わせて紹介されていたものだった。 ゾウ…
今回のゴールデンウィークは、子供が野鳥ブームということで、野鳥観察中心の旅をした。初日は、野辺山高原一帯に行ってみたが、この本によると夏冬の方がおすすめらしい。それでも、以前から見たがっていたヒバリを見ることができたり、キビタキの愛らしい…
子供が鉄“道”を邁進していた頃、本号の作者、横溝英一氏の本には大変お世話になった。福音館から出ている本はすべて読んでいるし、小峰書店の本もほとんどを読んでやっている。横溝氏の描く線や色づかいは、きちっとしていながらも温かみがある感じで、読ん…
初っ端に出てくるのが「カエルカレー」。 買えるカレーではない。『西洋料理指南』という100年以上も前の本に出てくる、日本で最初のカレーレシピだという。 どこかのレストランかで再現してもらうのかと思いきや、 ぼくは、どんな味かわからないけれど、こ…
300号という記念すべき本が、このテーマで、このお二人の手で作られたというのは、幸せなことだと思う。 内容としては、他の「ふしぎ」のように、未知の世界を知って感心するとか、驚かされるということはない。おばあちゃんちに来たような、ホッとする時間…
この本は、 「美術館の作品を使って、展覧会を自由に考えてつくりましょう」 という実際にあったワークショップを元に作られている。 参加者は学校も別々の子供たち26人。子供たちは4つのグループに分かれ、それぞれ1つずつ展覧会を作る。グループにはリ…
この号は、前号のふしぎ新聞の「ポケットパズル」の答えを知りたいという、子供のリクエストで借りてきたものだ。 特筆すべきは色の美しさ、心地よさ。作者本人も「私の描くゾウやワニの色は、あなたが思っているのとはすこしちがうかもしれません」と書いて…
子供のころほどではないが、影というものの不思議さに、とらわれることがある。 影を使った美術作品は、いつまで見ても飽きない。子供も楽しんでいた「動きのカガク展」では、 クワクボリョウタの《ロスト #13》という作品に魅入られてしまったし、「鉄道美…
創刊号というのは、あらゆる要素が詰まっている。 その雑誌が何を目指しているのか、誰に向けて何を伝えたいのか、いちばん良くわかるのが創刊号だ。 このブログは、私の趣味で小学校の教科に合わせてカテゴリー分けをしているが「たくさんのふしぎ」を教科…
これは植田正治の写真に「かくれんぼ」をテーマにした文章を付けた、写真絵本だ。 『生きる(第342号)』はできている詩に、絵を付けたものだった。 一方、こちらは写真を元に、文章を書いたもの。 詩を元に絵を描くというのは、案外難しい作業だと思う。詩…
先日子供の授業参観があった。 国語の時間は、谷川俊太郎の「どきん」という詩がテーマ。班で工夫して音読の方法を決め、練習して発表するというものだった。 班の様子はさまざま、役割をすぐ決めて練習に入るところもあれば、なかなか決まらず話し合いがず…
著者、栗田宏一氏の作品を、2回ほど見たことがある。 作品とは?と思われるかもしれないが、各地で採集した土を使って、こういう作品を作っているのだ。 SOIL LIBRARY / JAPAN - YouTube 最初に見たのは、東京都現代美術館の常設展。《ソイル・ライブラリー…
子供連れ×美術館は、なかなかハードだ。息子にも、私の趣味に付き合わせたことが何度かあるが、どちらにとってもハッピーではなかったように思う。私は鑑賞に集中できないし、子供は早く出たいし……。先日のミュシャ展も、小さい子供連れのお客さんがちらほら…