こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

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コククジラの旅 (たくさんのふしぎ傑作集) (第40号)

ぼくは子どものころから、クジラという動物にあこがれていました。ぼくたち人間とおなじ哺乳類でありながら、一生を海のまっただなかですごすなぞ(・・)にみちたくらしと、それに何よりその大きさにひかれていました。 いつか、ほんとうに大海をおよぐクジ…

ハチヤさんの旅 (たくさんのふしぎ傑作集) (第26号)

「ハチヤさん」が住むのは、鹿児島県は鹿屋市。しかし住むのはほんの半年ほど。残りの期間は旅をして過ごしているのだ。なんのための旅か?ハチミツをとるための旅だ。ハチヤさんはミツバチを連れ、鹿屋から、遠くは北海道・更別まで旅をし続ける。花の開花…

ヒツジのおくりもの (たくさんのふしぎ傑作集)(第21号)

東北の現住地もだいぶ暖かくなってきたが、今冬はほんっとに寒かった。ずっといる人も、そう言うんだからまちがいない。東京時代はほとんど着なかったセーターが大活躍。なかでもウール。アクリル混紡のもあるが、ウール100%がだんぜんあったかい。これにダ…

御殿場線ものがたり (たくさんのふしぎ傑作集) (第12号)

東京駅から新幹線の「ひかり号」に乗って、25分くらいたったら、車窓のながめにちゅういしてください。相模平野をすぎて、みじかいトンネルがつぎつぎにつづく丘のなかを走っているはずです。 と、とつぜん、あたりがあかるくひらけ、左に相模湾、右前方に箱…

ドキドキドキ心ぞうの研究 (たくさんのふしぎ傑作集)(第31号)

子供が赤ちゃんだった頃、心拍数の高さに驚いたことがある。胸に手を当てると、 トクトクトクトクトク とものすごい速さで脈打っている。夫と、小動物みたいだねーと話していたものだ。その小動物も、今や中学生にならんとしている。心拍数も大人なみに落ち着いてきた…

アメリカ・インディアンはうたう (たくさんのふしぎ傑作集)(第18号)

朝刊を読んでいたら、『アメリカ・インディアンはうたう』に触れた記事が出ていた。 多彩な音楽の絵、詩の「片思い」 故堀内誠一さん×谷川俊太郎さん、『音楽の肖像』出版:朝日新聞デジタル 民族の多様性や社会的弱者へのまなざしをたたえた『アメリカ・イ…

ナイル川とエジプト (たくさんのふしぎ傑作集)(第35号)

“エジプトはナイルのたまもの” 世界史を勉強すれば当たり前のように聞く言葉だ。エジプト文明が栄えたのはナイル川のおかげ、みたいな意味でとらえていたように思う。ヘロドトスの『歴史』からひっぱってこられたものだけど、実はそういう意図で書かれたので…

つばさをもった恐竜族 (たくさんのふしぎ傑作集)(第30号)

『つばさをもった恐竜族』……ふんふん、鳥のご先祖の話ですよね?だったら『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』をいっしょに読んでみたら捗るんじゃね? と思って、川上先生の本を読み始めたところ。 初っ端、恐竜の分類でつまずく。鳥盤類?竜盤類って?角竜類だ…

手紙で友だち 北と南 (たくさんのふしぎ傑作集)(第60号)

これは、二つの学校の児童たちが、1年間、毎週手紙を交換し続けた記録の本だ。 二つの学校とは、北海道は北見市にある開成小学校と、沖縄は北谷町にある北谷第二小学校。北海道と沖縄だから「北と南」だが、自治体名にはどちらも“北”がつくから面白い。 北…

星空はタイムマシン (たくさんのふしぎ傑作集)(第41号)

小惑星探査機はやぶさ2による、サンプルリターンのミッションが成功した。 カプセルが到着したJAXA相模原キャンパスには、以前見学に訪れたことがある。そればかりでない。種子島宇宙センターに内之浦宇宙空間観測所、調布航空宇宙センター、筑波宇宙センタ…

ヒグマのくる川(第51号)

『ヒグマのくる川』の舞台となるのは、知床半島のとある川。 冒頭の地図と鳥瞰絵図を見て、ひょっとしたらと思ったのだが、 知床半島のなかほどに、サケをとる漁師たちの番屋があり、1本の林道がつづいています。 この番屋の手まえには橋があり、小さな川が…

粉がつくった世界 (たくさんのふしぎ傑作集)(第33号)

私は、余った食品を何かしら加工して食べきるのが好きだ。たとえば、節分の豆。じゃこと炊き合わせて煎り豆ご飯にしたり、五目豆に仕立てたり。餅が余っていたときは、きな粉を作ったこともある。ミルサーで粉砕して、ちょこっと味見。香ばしくておいしいが…

きみはなにどし?(たくさんのふしぎ傑作集)(第94号)

今年も早一か月が過ぎた。 年末年始ならともかく、こんな中途半端な時に「きみはなにどし?」もクソもないもんだが、そういえば節分というのも年女年男が関係するではないか。しかし、節分もとうに三日過ぎている。時期を逸していることに変わりはない…。 『…

ブラックバス(第16号)

この本の最後は次のように締めくくられている。 アメリカでは、つり場をだいじにする法律があって、魚がすくすくそだち、このあいだは、なんと体長83センチメートル、おもさ10キログラムというすばらしいブラックバスがつれた。 日本でも、そんな魚がそだつ…

劇団ふしぎ座 まもなく開幕!!(第71号)

子供の学校ではもうすぐ学芸会が開かれる。 オーディションでうまくいかなかったと言っていた息子は、希望の役にありつけなかったようだ。仕方がない。 私は衣装作り(といっても裁縫系ではなく工作に近いもの)のボランティアに行ったり、指定されるものを…

拝啓・手紙です (たくさんのふしぎ傑作集)(第38号)

若いころ、一度だけラブレターをもらったことがある。バイト先の人だ。 内容はほとんど忘れてしまったが、「好きだ」という言葉があったことだけは覚えている。真っ白な便せんに整った字で綴られた手紙。嬉しかった。 私も心を込めて返事を書いた。断りの手…

浜辺のたからさがし(第97号)

大量軽石火山灰を想定した車両走行・道路啓開作業検証実験の実施 桜島で大規模噴火による大量降灰を想定した車両走行実験を実施、というニュースを見た。実験場に大量の軽石がごろごろ転がっている様子に、軽石から連想したのか、 「そういえば、平塚でも小…

ぼくらの天神まつり (たくさんのふしぎ傑作集) (第48号)

はやぶさが打ち上げられた内之浦は鹿児島県肝属郡肝付町にあるが、この町には面白いお祭りがある。高山やぶさめ祭だ。 流鏑馬そのものは珍しいものではないが、ここの射手はなんと中学生が務めるのだ。毎年町内の中学2年生男子の中から1名が選ばれ、1ヵ月…

ある都市のれきし―横浜・330年 (たくさんのふしぎ傑作集) (第10号)

先日運転免許証の更新に行ってきたのだが、自分の本籍地が横浜にあることを久々に思い出した。婚姻届を作成した時、どうやら夫の実家の住所にしたらしい。転勤族なので、どちらかの実家というのがまあ妥当なところだ。しかしのちに夫の実家は家を売って引越…

どうくつをたんけんする (たくさんのふしぎ傑作集) (第7号)

山口県に住んでいたとき、親たちや遊びにきてくれた友人たちを、必ずといっていいほど案内していたのが秋吉台。社会の教科書でおなじみの場所だが、関東住みの人は案外行ったことの無い人が多い。私自身、山口に来て初めて訪れることになった。 この『どうく…

10才のとき (たくさんのふしぎ傑作集) (第73号)

福永祐一がダービージョッキーになった。ウィニングランの馬上で、涙をこらえる様子を見て、そういえばこの人も偉大な父の栄光に影響を受けざるを得ない人だったなあと思い出した。勝利ジョッキーインタビューでも、インタビュワーは最後に、お父さんにいい…

飛びたかった人たち (たくさんのふしぎ傑作集) (第66号)

鳥は飛べる形 空を飛べる形僕らは空を飛べない形 ダラダラ歩く形 ダビンチのひらめきとライト兄弟の勇気で僕らは空を飛ばないかわり月にロケットを飛ばす ー↑ THE HIGH-LOWS ↓「バームクーヘン 」アルバム『バームクーヘン』より 「空を飛べない形」であるに…

おしっこの研究 (たくさんのふしぎ傑作集) (第14号)

NHKのドキュメンタリー、ノーナレ「“悪魔の医師”か“赤ひげ”か」を見た。 タイトルで悪魔か赤ひげかと問われている人物は万波誠氏。77歳になる今も、現役で腎臓移植手術を行っている。番組中の手術シーンで、レシピエントの手術が終わった後、手術台の下をみ…

庭にできたウサギの国 (たくさんのふしぎ傑作集) (第4号)

この号を書いた河合雅雄氏は、草山万兎というペンネームをもっている。「たくさんのふしぎ」でも『昆虫少年の夢 オオムラサキ舞う森』、『野生動物の反乱』を手がけている。「ふしぎ」の一冊目のテーマがウサギ、そしてペンネームにウサギの字を入れるとは、…

ぐにゃぐにゃ世界の冒険 (たくさんのふしぎ傑作集)(第32号)

私たち夫婦は、キセルというバンドのファンだ。かれこれ10年以上にはなるだろうか。地方に住んでいた頃は、ライブに行ける機会も少なかったが、今は都合がつく限り参加している。そしてなぜか、大人だけでゆっくり楽しみたいのはやまやまなのだが…毎回子供…

ことばをおぼえたチンパンジー (たくさんのふしぎ傑作集)(第9号)

子供が学校を保健室で過ごしていた頃、下校時に迎えに行ったところ養護の先生から、「きょうは一日、本を読んで過ごしていました。ものすごい集中力でしたよ」と言われたことがある。その本とは『冒険者たち ガンバと十五ひきの仲間』。私が先生と話している…

恐竜はっくつ記 (たくさんのふしぎ傑作集) (第5号)

小さい頃、恐竜が好きだった時期があった。子供ではなく私が、だ。デパートなどの恐竜展に連れていってもらっていたこともあるだろうが、ステゴサウルスの模型を欲しがったくらいだから、それなりに興味があったのだと思う。図鑑も買って熱心に読み込んでい…

魔女に会った (たくさんのふしぎ傑作集) (第95号)

きょう、子供は魔女に会った。魔女というよりは、鬼婆だろうか。もちろん鬼婆とは私のこと。子供の机は居間に置いてあるが、机の上のみならず机周りは要るもの要らないものがごっちゃになって積み重なっており、目に余ることこの上ない。新学期を目前にして…

外国の小学校 (たくさんのふしぎ傑作集) (第13号)

アメリカの小学校は、土曜日はいつも休みなんだ。つまり週5日制。 これは『外国の小学校』の中で、アメリカ合衆国はサウスサンフランシスコ市にあるポンデローサ小学校を紹介した文の一部だ。この本が出版されたのは1986年。私も小学生で、その頃は毎週土曜…

アラスカたんけん記 (たくさんのふしぎ傑作集) (第20号)

過去のエントリーで、大竹英洋の”ノースウッズシリーズ”について紹介してきたが、その彼が影響を受けた写真家といえば、ジム・ブランデンバーグ。しかし、大竹氏には「多大な影響を与えた、もう一人の写真家」がいる。その、もう一人の写真家こそ星野道夫だ…