こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

図工

光をつむぐ虫(第188号)

光、つむぐ、虫。 発光生物の話だろうか? だがこれは、虫の話ではない。 虫は登場するけれど、光るのは虫ではない。 話のまくらは、小学生の頃の体験。 虫とりにつかれて、ふと空を見上げると、緑の葉のすきまから、まっ青な夏の空がのぞいていました。お日…

写真の国のアリス(第192号)

本号のテーマは写真。 アリスを主人公にすえ、不思議の国ならぬ“写真の国”に迷い込み冒険するという態で描かれている。 本家アリスは風刺漫画家の手で描かれ、グロテスクとも思えるテイストだが、こちらのアリスはメルヘンチックでかわいらしい。本家よりこ…

ポスター(第258号)

ご存知だろうか? しばらく前から、たくさんのふしぎのうち4冊が、無料公開されているのだ。 期間限定なので、いつ終了するかわからない。今のうちにぜひ見てみてほしい。ただし、スマートフォンではなく、パソコンやタブレットで見ることを強くおすすめす…

いろ いろ いろ いろ(第203号)

今回のクリスマスプレゼントは、160色の色鉛筆だった。子供のリクエストだ。箱の中からつぎつぎセットが出てくるのに、えーまだ下にあるよ!と驚く様子が面白かった。 わたしも子供のころ、多色セット欲しかった。ずらっと並んだ色鉛筆。色を見るだけでも…

うれし たのし 江戸文様(第430号)

たまに、なかなか引っかかってこない「たくさんのふしぎ」がある。 私にとって『うれし たのし 江戸文様』は、そんな一冊だ。 そりゃまあ、すべてのことに興味をもてるわけじゃないんだから、当たり前のことだ。このブログでは「たくさんのふしぎ」のバック…

虫の生きかたガイド(第145号)

色数が多いわりに、地味にみえる表紙。なかを開ければ一転、すごくにぎやかな世界が広がっている。あべ弘士ならではのイラストだ。 構成はシンプルだ。 見開き左ページは、ページいっぱいフルカラーで彩られたパワフルなイラスト。 右ページは、解説とメモ的…

夢の庭づくり(第255号)

先日見た「小さな旅」は、北海道で庭づくりに勤しむ人たちの話だった。 NHKオンデマンド | 小さな旅 「わたしの花たち~北海道 ガーデン街道~」 北海道という土地は、庭を造りたくなるようなロケーションなのだろうか?北海道ガーデン街道のほかにも、各地…

カヌー 森から海へ(第199号)

大昔から人は水の上に出た。 大海原へも舟で漕ぎだした。 人が水のむこうに見たのは、いったいなんだろう? そうだ、 ぼくも舟をつくろう! 冒頭2〜3ページには、こんな文章とともに、一艘のカヌーが浮かぶ様子が写されている。写真の外枠がグラデーション…

石のたんじょうび(第212号)

作者のスティーヴン・ギル氏、この人も間違いなく「石に執着する」人だろう。わたしもたいがい「石に執着する」をキーに何度となく記事を書いているけれども*1。 作者が石に惹かれる理由、それは「変わらない」というところかもしれない。 ほんとは、このま…

珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界 (たくさんのふしぎ傑作集)(第411号)

ミミクリーズの特集が珪藻だった。 「けいそう」 - ミミクリーズ - NHK そこで思い出したのが、この『珪藻美術館』だ。 美術館と題され、きらきらしい画像の表紙を見ると、このような“珪藻アート”が中心の本だと思われるかもしれない。 珪藻美術館 ちいさな…

線と管のない家(第420号)

私たち家族は、これまでさまざまな家に住んできた。 一軒家/集合住宅という違いだけではない。電気・ガス・水道などのライフラインも、いろいろなパターンがあった。 電気は大手電力会社10社のものを使ってきたが、オール電化でガスがなかったり、トイレが…

顔の美術館 (たくさんのふしぎ傑作集)(第106号)

東京に住んでいた時、見たいと思った展覧会には、できるかぎり行くようにしていた。いつまた転勤になって、美術展に飢える日が来るとは限らないからだ。 大都市圏以外の地方都市は、美術館へのアクセスがいいとは言えない。たとえ都道府県内に良い美術館や美…

飛行船にのって(第296号)

本というのは失われたもの、失われゆくものの記録でもあると思う。「たくさんのふしぎ」はニッチなもの、耳目を集めにくいものを取り上げることが多いと思うが、そういう事物というのは、ひっそりと消えてゆくようなものもある。 飛行船もその一つだ。 もち…

水のかたち(第214号)

山の朝は美しい。朝焼けに染まる山肌。光を浴びて輝く緑。朝露が日を受けてきらきら光っている。白山に登った時もそうだった。足もとの草には、蜘蛛の巣。露がおりて繊細なレースを作り出している。その様子を写真に撮っておきたいと思った。だがしかし。カ…

スウェーデンの 変身する家具(第405号)

本号を寝っ転がって読んでいた子供が、 「ねえねえ、スエーデンでは、人んちの森にも自由に入っていいんだって。そこでキャンプしてもいいんだって。すごいねー」 と言い出した。 実はこれ『森はみんなの保育園』にも書いてあったことなのだ。こちらはデンマ…

盆栽をそだてる(第406号)

これは盆栽についての本だ。ついに出た。 "I am a Bonsai"ではなく、"Living with Bonsai"だ。 しかし、これは盆栽の本ではないのではないか。いや、盆栽の本なのだが…。 すうっと読めてしまって、なにか物足りない、もっと盆栽について知りたい、飢餓感とい…

ほら、きのこが… (たくさんのふしぎ傑作集)(第127号)

最近めっきり参加しなくなったが、以前よく行っていた里山イベントでは、椎茸の駒打ち体験もやっていた。切り出した間伐材を使っての作業だ。枝打ちをし適当な長さに伐り、作業場所まで運ぶ。木というのは案外重たいもので、短めの丸太でも腕にずっしり来る…

おじいちゃんのSLアルバム (たくさんのふしぎ傑作集) (第239号)

これまでに撮りためた写真を元に、自分の「SLアルバム」を作ってみた。子供がかつて鉄道好きだったこともあって、まあまあSLの写真がある。人物をカットしたためトリミングが変な写真も多いが、もちろん腕がマズいせいもある。 D51426 C57180 C57186 台糖355…

すてきなタータンチェック(第402号)

小学生の頃、タータンチェック柄の巻きスカートが大好きだった。巻き終わりが大きめのピンで留めてあるのも、すごく気に入っていた。違う柄のを2着買ってしょっちゅう着ていた覚えがある。クローゼットを見てみれば、今もタータンチェック柄のシャツや上着…

トーテムポール(第257号)

私が小学生だった頃、校庭にトーテムポールが立っていた。 そびえ立つ木の工作物が、トーテムポールと呼ばれるものであることは知っていたが、どういう謂れのものなのか、その文化的背景や由来などを知ることはなかった。 「作者のことば」を見ると、 ぼくが…

四万年の絵(第376号)

想像を元にした絵を描くのは人間だけであるという。『ことばをおぼえたチンパンジー』を書いた松沢先生の研究によって明らかになった。 この『四万年の絵』で紹介されているのは、何万年も前からオーストラリアにくらしてきた「アボリジニ」たちが描いた絵。…

落ち葉(第200号)

ここ数年、やはり毎年のように参加している公開講座が「子ども樹木博士」。構内の樹木のいくつかについてレクチャーを受けた後、机に並べられた木の一部(おもに葉っぱ)を見て、その名前を当てるという試験形式のものだ。 子供は樹木に詳しくないのだから、…

あけるしめるでるはいる(第129号)

子供が『ひと・どうぶつ行動観察じてん』の月刊誌バージョンを見たがっていたので、図書館で取り寄せてみた。やはり内容は変わらなかったが、「ふしぎ新聞」がなかなか面白かった。 「みみずの学校」では、校腸が冒頭あいさつで、 じつは校腸にも一人、元気…

ウミウシ (たくさんのふしぎ傑作集) (第221号)

夫がまだ夫ではなかった時、一緒に、どこだったかの海に遊びに出かけたことがある。 砂浜で砂を掘って遊んだり、箱メガネを使って生きものを観察したりと、夏休みの小学生みたいなことをしていた。磯にはアメフラシがたくさんいて、触ると紫の液を吐き出す様…

森へ (たくさんのふしぎ傑作集) (第105号)

「父と子のアラスカ~星野道夫 生命(いのち)の旅」を見た。 “亡き父に出会うために…” 息子がたどる極北アラスカの旅 | どーがレージ | NHKオンライン これまで父である道夫の本を、ほとんど読んでこなかったという星野翔馬氏。番組の中で彼は、星野道夫を”…

草や木のまじゅつ (たくさんのふしぎ傑作集)(第3号)

本書は草木染めについて書かれたものだ。草木染めといって思い出すのが志村ふくみ。中学か高校だかの教科書に、彼女の書いた文章が載っていたのを今でも覚えている。と思って調べてみたら、なんとそれを書いたのは志村氏自身ではなく大岡信。「言葉の力」と…

わたしたちのカメムシずかん やっかいものが宝ものになった話(第380号)

以前この記事で、仮説実験授業のことを取り上げたが、その提唱者である板倉聖宣先生が亡くなられた。 板倉先生のすごいところは、仮説実験授業そのものではない。子供の気持ちを知るのは難しい、だからこそ子供たちに聞かなければ分からないことも多いのだ、…

好奇心の部屋 デロール (たくさんのふしぎ傑作集) (第225号)

『モグラの生活』のエントリーを書くのにいろいろ調べていて行き当たったのが「モグラ博士」のお話。モグラの話より印象的だったのが、モグラだけではなく様々な動物たちの標本を地道に収集することの大切さだった。先日参加したここのイベントでも、野外利…

海のかたち ぼくの見たプランクトン(第391号)

プランクトン、と言われてはじめに何を思い浮かべるだろうか?ミジンコ?アオミドロ?しかし、この本に出てくるプランクトンは、そのような「典型的」なものではなく、サルパやゾエア、ヒラメやアンコウの稚魚など、私が"プランクトン"として認識していない…

月へ行きたい (たくさんのふしぎ傑作集)(第311号)

月へ行きたい!今すぐに。 夏休みもあとわずか。ぴりぴりムードな私と対照的に、肝心の子供はといえば、寝っ転がってのほほんと鳥の本を眺めているだけ。子供の宿題は子供のもの、私は関係ない!と吹っ切れればいいけれど、まったく子供任せというわけにもい…