こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

301-400

重さと力 科学するってどんなこと?(第301号)

引力、重力、遠心力。 その意味や理解はともかく、ふだん当たり前のように使っている言葉だ。 だれが“創った”か知っているだろうか?これらの言葉を発明したのは、誰あろう阿蘭陀通詞だ(『ガリヴァーがやってきた小さな小さな島(第223号)』)。 中野柳圃…

ウミショウブの花(第341号)

ウミショウブってなんだろう?初めて聞く名前だ。 それもそのはず、日本では沖縄県の西表島および石垣島と、その周囲海域でしか見られない植物なのだ。生息域は熱帯・亜熱帯の海、インド洋から太平洋西部。分布の北限が西表や石垣というのだから、滅多に見ら…

コーヒーを飲んで学校を建てよう キリマンジャロとルカニ村(第339号)

私は「たくさんのふしぎ」を読むときに、奥付に書かれた英題も見ることにしている。見るのは読んだ後。読む前に見てしまうと“ネタバレ”することがあるからだ。日本語タイトルではどんな内容かわからなくても、英題はそのものズバリを表していることがある。 …

雪虫(第344号)

『手紙で友だち 北と南 (たくさんのふしぎ傑作集)(第60号)』の29ページ、10月15日の通信には、雪虫のことが出てきている。 ゆきむし、見ました。ゆきむしは白いわたのようなものをつけてるむしです。わたしは、ゆきむしをつかまえてみました。もうすこ…

カリブーをさがす旅(第347号)

生きものの“群れ”というのは、なにかこう感情をかき立てるものがあるらしい。 昨年冬、宮城県は伊豆沼にガンの飛び立ちを見に行ったのだが、夜明け前の薄暗い中、大音量で鳴き交わす声たるや、どれだけの数がいるのだろうと空恐ろしくなるほどだった。しかし…

キタキツネのおかあさん (たくさんのふしぎ傑作集) (第304号)

「里帰りですか」、私は声をかけていました。 声をかけられたのは若い2匹のメスギツネ。娘っこのキタキツネたちだ。里帰りというのは8月の中ごろ、母から巣穴を追い出されたのにちょくちょく帰ってきて、9月の終わりにはまた母元で暮らすようになったから…

マチュピチュをまもる アンデス文明5000年の知恵(第343号)

昨年のお正月、初詣で高幡不動を訪れたとき、参道沿いにペルー料理のお店を見つけた。 Las Papas【公式】 エスニック好きの我が家が飛びつかないわけがない。ランチに寄ることにした。私はハチノスが大好きなので「カウカウ(Cau Cau)」という煮込み料理を…

マダガスカルのバオバブ(第357号)

バオバブは、サン=テクジュペリが書いた童話『星の王子さま』にも登場する、アフリカを代表する木です。種類は約10種で、アフリカ大陸に1種、オーストラリア大陸に1〜2種、マダガスカルには8種ものバオバブがあると言われています。ぼくは全種類のバ…

ふしぎな動物たち(第306号)

『龍をおう旅』で、古今東西の龍を求め旅した作者が、本書で追うのは「ふしぎな動物たち」。動物といっても、本号で取り扱われるのは実在のものではない。龍と同じく空想上の動物たちだ。 たとえば麒麟。6〜7ページには、中国泉州は開元寺の壁にいる麒麟が紹…

南極のさかな大図鑑 (たくさんのふしぎ傑作集) (第333号)

この図鑑を見てまず思ったのは、 南極のおさかなってこんなにいるんだ!しかも聞いたことないようなものばっかり! 増頁48ページを余すところなく使って書かれたこの号は、まさに大図鑑の名にふさわしい本だ。50ページもないのに大図鑑?などと侮ることなか…

食べられて生きる草の話(第367号)

金華山に出かけてきた。全国に金華山は数多あれど、宮城県は石巻市に所属する島のことである。 『食べられて生きる草の話』の舞台となるのは、この金華山にある「鹿山」だ。主人公は、表紙に描かれるとおり鹿。そして“草”だ。タイトルは「食べられて生きる草…

イースター島 ちいさくて大きな島(第359号)

4月に親が受け取りに行った教科書を使って、休校中、子供は音読の宿題を課せられていた。 ラインナップは、 いのち(小海永二) サボテンの花(やなせたかし) 生きる(谷川俊太郎) イースター島にはなぜ森林がないのか(鷲谷いづみ) 風切るつばさ(木村…

しっぽがない! コアラとヒトのしっぽのなぞ (たくさんのふしぎ傑作集)(第365号)

東北地方に引越して、こちらのスーパーに来て、目に飛び込んできたのは、ホヤ。地元テレビもこれからが旬ですと、捌き方や料理の仕方を紹介している。一度食べたことはあるが、美味しかった記憶はない。でもせっかく産地にきたのだからと、二つばかり買って…

琉球という国があった(第326号)

現在、かつてはお城だったグスクにも按司や王様は住んでいませんが、グスクにある御嶽にはお参りにくる人の姿が絶えません。グスクは過ぎ去った大昔の遺跡なんかではありません。今でも沖縄の人々の生活のなかに心のよりどころとして生きている場所なのです…

ジミンちのおもち(第327号)

突然、韓国に行こうと思い立ったことがある。新聞広告に「世界陶磁器エキスポ2001」が紹介されていたからだ。陶磁器にすごく興味があるというわけでもない。海外に行くなら、何かイベントに合わせたら面白いかなと思っただけだ。結婚前だった夫に言ったら、…

チョウのすきな葉っぱの味(第384号)

チョウの幼虫はめちゃくちゃ偏食らしい。 タイトルは「すき」になっているが、そんなレベルではなく、特定の葉っぱしか食べないのだ。「食草」もしくは「食樹」というらしい。たとえ食べ尽くして飢えたとしても、他の植物には決して手を出さない。挙げ句の果…

空のみち 飛行機と航空管制官(第331号)

先日、式根島に行った。行きは船で、帰りは新島から飛行機に乗った。 飛行機が到着するのは調布飛行場。この飛行場を舞台とする絵本がある。『ちいさなひこうきのたび』だ。かつての転勤先だった鹿児島にいた頃、よく読んでやっていた。場所こそ違えど「ちい…

神々の花園(第368号)

『砂漠の花園』はペルーだったが、こちらは南アフリカ共和国はナマクアランドにあるお花畑。 色、色、色!色の洪水にただただ圧倒される1冊。まさに「神々の花園」という呼び名に相応しい風景だ。 『砂漠の花園』の野村氏が何度もローマスを訪れているよう…

川のホタル 森のホタル(第363号)

夏休みは与論島・奄美大島を旅した。 奄美ではナイトツアーに参加した。奄美フォレストポリスのガイドさんの案内で、園内を散策する。時間は20時近く、辺りはもう真っ暗だ。 ガイドさんが、ほら、ホタルですよ、とおっしゃる先には、光る点々が。ホタル?…

ウナギとりの夏(第329号)

丑の日だ。うなぎが減ってきているというニュースを聞いてから、あまり買わないようになったが、今日はどこのスーパーでもお誘いが多いだろう。夕飯はうな玉丼になりそうだ。 前いた鹿児島は養殖がさかんで、そのためかわからないが、わりとうなぎを買ってい…

四万年の絵(第376号)

想像を元にした絵を描くのは人間だけであるという。『ことばをおぼえたチンパンジー』を書いた松沢先生の研究によって明らかになった。 この『四万年の絵』で紹介されているのは、何万年も前からオーストラリアにくらしてきた「アボリジニ」たちが描いた絵。…

トドマツ(第370号)

NHKをつけながら、朝の用事を済ませていたら、トドマツ、という言葉が聞こえて思わずテレビの方を見た。やっていたのは「まちかど情報室」というコーナー。新巻鮭を入れる木箱で作ったウクレレを紹介していたのだった。 2018年6月28日(木)植物が大変身!|…

おおきな石(第335号)

BIG ROCKS, BIG WORLD! なんて素敵な英題だろう。これ以上の説明は要らないのではないか。 表紙は見開きにすると、真っ青な空を背景にしたエアーズロックがどーんと現れて、まさに圧巻だ。月刊誌の背表紙は薄めなので、見開きにしても邪魔にならない。「たく…

10才のころ、ぼくは考えた。(第399号)

この本に「ぼく」という言葉が何回出てくるか数えてみた。 本文が始まる2ページ目から終わりの40ページまで数えると、 2ページ〜11ページ…8回 12ページ〜21ページ…2回 22ページ〜31ページ…28回 32ページ〜40ページ…35回 ということ…

絵で読む 子どもと祭り(第400号)

名作『やこうれっしゃ』を描いた西村繁男の手による、たくさんのふしぎ第400号!昨年からもうすぐ400号も近いなあと思っていて、どんな号になるのか楽しみにしていた。 予想以上に素敵な本に仕上がっていて、何かその辺に置いてあるとついつい手に取ってペー…

富士山のまりも(第348号)

週末、子供が山中湖に行きたい(もちろん目的は野鳥)と言い出したので、家族で出かけることになった。それにしてもわが家は、一人しかいないこの子に甘過ぎやしないか?どこそこへ行きたいといえば車を出してやり、あそこで鳥を探したいと言われれば唯々諾…

森の舞台うら(第397号)

むかしむかし小学生のころ、学校で落ち葉を集めて腐葉土を作る準備をしたことがある。かさかさの枯れ葉が、どうやって土に変わるのかとても不思議だった。風に吹かれたり雨に当たったりするうち、細かくなっていくのかなあとか、それだとかなり時間がかかる…

川は道 森は家(第378号)

『テルマエ・ロマエ』で一躍有名となった漫画家、ヤマザキマリの息子の名はデルスという。彼女はイタリア留学中に恋人の子供を身ごもり、別れ、一人で出産をした。名匠・黒澤明の映画「デルス・ウザーラ」から、子供の名を取ったのだと語っている。 デルス・…

バシリスク 水の上を走るトカゲ(第316号)

本号は「1995年、ぼくははじめて中央アメリカのコスタリカを訪れました。」という一文から始まっているが、コスタリカと聞いて思い出したのが「水曜どうでしょう」の「中米・コスタリカで幻の鳥を激写する!」という企画。鳥関連には目ざとい子供がTOKYO MXで…

家にいたイリオモテヤマネコ(第351号)

タイトルの「家」はうちと読ませる。つまり、作者の家で、あの天然記念物であるイリオモテヤマネコを飼っていたというお話なのだ。この作者は何者なのか?動物学者?ヒントは戸川という名字にある。作者の戸川久美氏はあの戸川幸夫氏の娘なのだ。若い年代の…