体育
『ウミガメは広い海をゆく(第174号)』の「作者のことば」で「すぐに行けるような海岸や浅い海は、大きな大きな玉手箱の、入り口のようなもの」と語っていた吉野さん。 本号は、その大きな大きな玉手箱の中身をたっぷり紹介した絵本だ。 今の写真技術とは比…
太平洋横断ぼうけん飛行? 大西洋横断飛行なら、あまりにも有名な男がいるけど……。 実はこの「太平洋横断ぼうけん飛行」、日本と深いかかわりがあるのだ。 まず朝日新聞社が懸賞金を出していたこと。 同社では、1931年4月20日、太平洋無着陸横断飛行(本州と…
表紙の写真、なにが“うまれる”のかわかるだろうか? トノサマバッタなのだ。 土のなかからこんなんして生まれるとは知らなかった。 本号のテーマは誕生。生きものの子どもたちがたくさん登場する。 いきものは、みんな、 いつかどこかで、うまれてきた。 あ…
この本は作者本川先生のサイン本なのだ(『絵とき 生きものは円柱形 (たくさんのふしぎ傑作集) (第235号) 』)! 初期の「ふしぎ」には、 『庭にできたウサギの国 (たくさんのふしぎ傑作集) (第4号)』 『どうくつをたんけんする (たくさんのふしぎ傑作集…
南極探検の歴史は複雑だ。 殊に南極探検の英雄時代は、数々の遠征の中に複数のチームが組まれ、さまざまな人物が入り乱れて全体を把握するのもひと苦労。 『南極の スコット大佐とシャクルトン』はなかでも、スコット率いる「テラノバ遠征」とシャクルトンが…
先日、子供のおもちゃを整理して(させて)いた時のこと。 要らなくなったおもちゃ、主にプラレールやトミカをお譲りしようと声をかけてみた。 が! どなたからもほしいという声が上がらなかった。今や小さい子もYouTubeを見たり、ネットゲームで遊んでいた…
砂漠のサイーダさん。 砂漠とはエジプト北東部、ハルガダ近郊にある砂漠のこと。 サイーダとは女性の名前だ。 サイーダさんは、砂漠でひとり遊牧生活を送っている。ベドウィンと呼ばれる人たちだ。 なぜひとりなのか? 彼女の家族はみな遊牧生活を止め「定住…
『地下にさくなぞの花(第186号)』では、“となりのおじさんの話”をあたため続けていた作者。本号『砂漠の虫の水さがし』は、“父の本だなの中の一冊”から始まるお話だ。 10歳のころ出会ったその本は『砂漠は生きている』。ディズニーの同名映画「砂漠は生…
『サメは、ぼくのあこがれ』をパラパラ眺めてた夫が、 ーあ〜これ、さかなクンが言ってたヤツじゃん。 サメに近いなかまに、エイがいます。 えらのあなが体の横にあるのがサメ、下にあるのがエイです。 先日私たちは「エイ」 - ギョギョッとサカナ★スター - …
“世界がどれだけ同じで、どれだけ違うのか(『カーニバルがやってきた!(第279号)』)” 自分の目で確かめてきた男が、本号の作者、石川直樹だ。 ときに2000年、22歳の時だ。 「POLE TO POLE」と名づけられたその壮大な旅は、北極点から南極点まで一年をか…
ツミ。 野鳥に詳しくない方は初めて聞く名前ではないだろうか。 「ダーウィンが来た!」で取り上げられたことがあったので、覚えている方もいるだろう。 「住まいは東京!幻のタカ」 - ダーウィンが来た!・選 - NHK 私も子供が鳥屋じゃなかったらたぶん知らな…
東京書籍の小2向け教科書『新しい国語 二下』には、「ビーバーの大工事」という文章が載る。うちの子は小2の時、光村図書を採用する学校にいたので学習しなかったが、同じく動物が関わる「どうぶつ園のじゅうい」という文章があった。 章末にある教科書の…
みなさん、ぼくのいるところがどこかわかりますか。ぼくは今アマゾン川にいます。それも本流ではなくて、そこにそそぎこむ「小さな支流」にいます。支流でもこんなに広いのです。 2〜3ページにうつる写真はまるで海のようだ。アマゾンといえばイメージする熱…
素晴らしい表紙、素晴らしいタイトルではないか。 センターの子の面構えときたら、ザ・男の子という感じ。脇をかためる子たちの表情もいい。奥の少年の帽子が巨人でも阪神でもなく、オリックスの野球帽というのも渋い。 この4人は同じ小学校に通う4年生。…
まず深海とは? 深海とは海面から200メートルより深い海のこと。 明確な定義があるわけではないらしい(深海 - Wikipedia) 。 日本は深海がご近所にある国。相模湾、駿河湾、富山湾、室戸沖など、数十分も船を走らせればすぐ深海にアクセスできるのだ。深海…
先日、草山万兎こと河合雅雄先生が亡くなられた。 「たくさんのふしぎ」では、 『庭にできたウサギの国 (たくさんのふしぎ傑作集) (第4号)』 この『昆虫少年の夢 オオムラサキ舞う森(第302号)』 そして『野生動物の反乱(第313号)』 3冊を手がけている…
舞台となるのは、赤道直下のボルネオ島。主役となるのは熱帯雨林に暮らす動植物たちだ。 古い本ながら、内容は驚きの連続だ。 シメコロシ植物と呼ばれる、恐ろしい樹木。 アリノトリデという、アリと共生する植物。 見たことも聞いたこともないような動植物…
「会いにいけるアイドル」ならぬ「会いにいけるアザラシ」。 といっても、 アザラシは、動物園や水族館で見ることができます。 だから、そんなん珍しいものじゃないでしょ。 でも、野生のアザラシを見たことがある人は少ないのではないでしょうか。 じつは、…
布クロスの上にかかるフォトフレーム。写真にうつるのは緑。木漏れ日が落ち込む地面には、道がついている。魁夷の《道》のように、画面の真ん中をつらぬいているが、様相はまるで違う。 飾り気のない表紙。あまりに簡素なため、フォトフレームの作る影さえ装…
大きな地震があった。 こんな規模の地震は初めてだ。とりあえずという感じの対策はしていたけど、食器棚が倒れてなかの物がだいぶ割れてしまった。 先の震災は鹿児島にいたし、その前も比較的地震の少ない地域にいた。東京含め関東で暮らしていた頃も、さい…
アンモナイトは古来から人びとを魅了してきた。 本書によると、昔のヨーロッパの人々は「ヘビが石になったもの」と考え、インドやネパールでは「ヴィシュヌが姿をかえたもの」とされ、そして古代エジプトでは「アモン・ラーの角が石になったもの」と考えられ…
人類さいしょの宇宙飛行士であるソ連(ロシア)のユーリ・ガガーリンは、1961年に宇宙船ボストークから宇宙にうかぶ地球を見たとき、「地球がよく見える。うつくしい。地球は青い」という、ゆうめいなことばを地上におくってきた。 地球が青く見えるのは、表…
生きものの“群れ”というのは、なにかこう感情をかき立てるものがあるらしい。 昨年冬、宮城県は伊豆沼にガンの飛び立ちを見に行ったのだが、夜明け前の薄暗い中、大音量で鳴き交わす声たるや、どれだけの数がいるのだろうと空恐ろしくなるほどだった。しかし…
『ぼくの島(第138号)』で紹介した『おじいちゃんの小さかったとき』は、おじいちゃんが孫にむかし語りをするおはなしだった。むかし話を聞くのもいいけれど、おじいちゃんと一緒に遊べたらもっと楽しいのではないだろうか。自然のフィールドの遊びなら、な…
家の子供は地図が大好きだ。地理院地図などネット上の地図で遊んだりするし、夫のもってる「山と高原地図」を引っ張り出してはながめている。最近では『登山案内 一等三角点全国ガイド』に触発されて、近所の三等三角点を探しにいったりもしている。 我が家…
イカを見たことがありますか? スーパーのプラスチックトレイで力なく横たわっているやつではない。あれはただの死体だ。 生きてるのなら活き造りで食べた?確かにおいしいですよね。透明でプリプリしてて。皿の上でうにょ〜って恨めしそうに動いてるのちょ…
ダーウィンが来た!を見ていたら、野村哲也氏*1があらわれた! 「南米で目撃!ホタル謎の大乱舞」 - ダーウィンが来た! - NHK で「情報を寄せた日本人写真家」として、取材スタッフと共に撮影に臨んでいた。世界各地を飛び回っている野村氏のこと、ダーウィン…
これは、サーカスに魅せられた人たちのお話だ。 サーカスといっても本書で紹介されるのは、「ヌーヴォー・シルク」につながる新しい形のサーカス。人のパフォーマンス中心のもので、動物を使った曲芸は一切出てこない。ある夏の日、公演を見た作者はすっかり…
でも、本を読んだり、大事なものをさがしたりするときは、目はいっしょうけんめい働いているなあと思う。 大事なもの、子供にとってそれは「野鳥」になるだろうか。 私たち夫婦が眼鏡を使い始めたのは、小学生の時。子供もゆくゆくはメガネを使うだろうと思…
“日本で一番高い山 富士に登る” 急にスケールが小さくなったが、子供は昨夏、富士山に登ってきた。 振り返ってみれば、昨シーズンがラストチャンスだった。 今シーズンは登ることができないこと。東京から転居したこと。今年は夏休みが短縮されていること。…