こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

カレーライスがやってきた (たくさんのふしぎ傑作集)(第45号)

初っ端に出てくるのが「カエルカレー」。

買えるカレーではない。『西洋料理指南』という100年以上も前の本に出てくる、日本で最初のカレーレシピだという。

どこかのレストランかで再現してもらうのかと思いきや、

ぼくは、どんな味かわからないけれど、この本に書いてあるとおりにカレーライスをつくってみたいと思いました。

とか言い出して、食用ガエルを探し出してきた作者。

さて、買ってきたこのカエルをつかって、吉田君と曽根原さん、それに吉田君のおかあさんにてつだってもらって、カレーをつくってみました。

なんと一般家庭?に協力してもらってカレーを作るのだ。写真を見ると、下ごしらえしたカエルをぶった切ってるのは吉田君、タイをさばいているのはお母さん、炒めたりするのは曽根原さんがやっていることがわかる。

出来上がって試食の段。カエルを食べるのは初めてということで、気持ち悪そうだったとある。「鶏のササミのような味がした」というのは私も食べたことがあるのでわかる。食べている様子は、悪くはないかな?という表情だ。

その後、カレーはどこから来たのか?という話になり、

カレーのことをしらべるのには、インドに行くのが早道じゃないかな、と思いさっそくインドにでかけました。

と、いきなりインドへ飛んでいく。

さっそくカレー粉探しをする作者。が、インドにはカレー粉というものは存在しない。いわゆる「カレー粉」にあたるものは、各家庭でスパイスをすりつぶして作っているのだ。

今でこそインド料理店が街中に増え、スーパーにならぶスパイスの種類も豊富になってきたが、この号が出た1988年当時、カルダモンやクミン、コリアンダーだの、なじみがなかったのではないだろうか?カエルカレーの再現も大変だったと思うが、この本でレシピが紹介されている「インド式チキンカレー」もハードルが高かったと思われる。

 

一昨年子供と参加したイベント「夏休み2015宿題・自由研究大作戦」では、エスビー食品が出展していた。“スパイス&ハーブでオリジナルカレー粉を作ろう”というものだ。現地では、ただスパイスをレシピ通りに混ぜるだけ。家に帰ってこのスパイスで一緒にカレーを作ったら、かなりおいしかった。買い物リストを作らせて、スーパーへ行き材料を買って下ごしらえ。一緒に料理なんて時間がたっぷりある夏休みくらいしかできない。子供も楽しそうだった。またこの夏に作ってみよう。