こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

かんたんレストラン 世界のおやつ(第122号)

今号は「作者のことば」から引くと、

『かんたんレストラン・世界のおやつ』を作るのに、私は10か国の方々にお会いして、おやつのレシピを教わりました。お隣の韓国や中国、ハワイやアフリカ、南アメリカやヨーロッパから来た人たちです。

「あなたの国のかんたんなおやつを教えて下さい」という勝手なお願いを、皆さんはこころよくひきうけて下さり、目の前でおやつを作ってくれました。

というものだ。

載っているレシピの中から、家に材料がそろっていてすぐにできそうなものを作ってみた。イランのおやつとして紹介されていた、ハギネマスティというアゼルバイジャンのデザートだ。

準備するものは、

タネ用に、小麦粉、ヨーグルトをそれぞれカップ1、卵1個、ベーキングパウダー小さじ1/2、サラダ油適量。

シロップ用に、水カップ2、砂糖250g、サフラン少々(色づけのため。なくてもよい)。

作り方はタネの材料を全部混ぜて、サラダ油を入れたフライパンで焼くだけ。大きめのスプーンでタネをすくいつつ、フライパンに入れる。ふちがきつね色になったら、ひっくり返して、火がとおったら取り出しておく。シロップはこれまた材料を全部鍋に入れて、半分くらいの量になるまで煮詰める。焼けたタネをシロップに浸して出来上がりという案配だ。

イスラム世界のお菓子が激甘なのは承知のこと。シロップはレシピ通りでなく、控えめの分量で作ってしまった。素朴ながらおいしいと思うのだが、ヨーグルトを嫌いな子供には、ひと口食べただけでいらないと言われてしまった。

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甘いものに関しては何かと好みが激しい子供には、塩味系のおやつ、ザンビアのおやつとして紹介されていた「カペンタ(小魚のトマト煮)」とか、ドイツのおやつの「カルトーフェルンズッペ(じゃがいものスープ)」とか、韓国の「ヘームル・パ・ジョン(海の幸入り韓国式お好み焼き)」の方が好まれそうだ。

アジアの台所たんけん(第213号)』でも同様のことが書かれていたが、

 台所はふしぎな場所です。さっき初めて顔を合わせたばかりなのに、台所に立てば、あっという間にみんな友だち。どの取材もとても楽しいひとときとなりました。台所にただようあたたかさと、甘い(時にしょっぱい)香りに包まれて、みんなの心がやわらかにとけていくようでした。(本号「作者のことば」より)

と、ここでも台所が持つ力を見ることができる。

作者の問いかけのように、

 さて、あなたなら日本のおやつ、どれを紹介する?

となったら、何を紹介するだろうか。その国でかんたんに手に入る材料でとなると、けっこう限られてしまうことがわかる。鼈甲飴とかカルメ焼きくらいじゃ詰まらないだろうか?お米と醤油があれば、焼きおにぎりとか。妄想ニホン料理のように、3つのヒントだけで、考えて作ってもらってしまうというのも面白いかもしれない。