こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

鳥の目から見たら(第39号)

子供は今、コンパスを使った作図を勉強中だ。

先生には「急がなくてもいいので、もう少していねいに線を引きましょう」と言われている。それでも初めて使うコンパスが楽しいようで、とくに垂線を引くのが好きらしい。

それにしてもなぜこんなに線が曲がっているのか?定規を使っているはずなのに……。

と思って作図の様子を見ていたら、そもそも定規の使い方がなっていない。

「定規で線を引く」って自然にできるものだと思い込んでいたが、ものの本によると実は「二つの動作に神経を集中させなければならない難しいスキル」らしい。つまずくポイントとして「定規をしっかり押さえられない」「引いた線がゆがんでいても気づかない」「ていねいに線を引こうという意識が低い」が挙げられているが、家の子はどれもが当てはまる。これでは上手に引けるわけがない。

 

『鳥の目から見たら』というのは、鳥瞰図のこと。鳥瞰図を紹介するだけでなく、描き方を解説した絵本だ。上手に鳥瞰図を描くためには、定規やコンパスをきちんと使う必要がある。子供はタイトルの「鳥」に引かれて開いてはみたものの、さらっと流しただけで放り出してしまった。

学校時代は図形の問題に手こずっていた私も、なかなかやってみる気になれなかったが、とりあえず手を動かそうと単純な直方体の鳥瞰図にチャレンジしてみた。「問題を解く」プレッシャーがない作業は気楽なもので案外に熱中してしまった。

久々に三角定規を使って、平行線や垂直線を引いたりしたが「ちょっとは練習しないと、線をひくときに三角定規がうごいてしまって、しっぱいしやすい」と言われる通り。定規をしっかり押さえるのは意外に難しいものだ。子供の気持ちが少しだけわかった。

単純な直方体だけでなく、三面図(上面図、正面図、側面図)を使って作図するやり方も紹介されていたが、あまりに多くの細かい作業が必要でちょっと手が出なかった。

付録には「アリの目から見た図のかき方」が。

この図をじっさいにかくのは、とてもたいへんだ。どうしてもかいてみたいというひとは、おとうさんやおかあさんにききながらやってみてください。 

え〜。鳥瞰図だけでいっぱいいっぱいの“おかあさん”はご遠慮申し上げたい。

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↑ 苦労して作図した鳥瞰図