こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

スズメのくらし(第345号)

このイベントでの自然観察では、早朝に野鳥観察の時間もあったのだが、野鳥の可愛らしさにすっかり夢中になった子供は、自宅に帰ってからも、カメラを片手に外を駆け回るようになった。先生は「身近にいる鳥もぜひ観察してみてください」とおっしゃっていたので、早速行動に移したという訳だった(だって先生がいってたじゃん、と自ら言っていた)。

子供が持つ、親のお古のコンデジは、遠くにいる野鳥をきれいに撮れるような代物ではないし、撮るのもスズメやカラス、ヒヨドリなどの本当に身近な鳥たちだ。それでも子供は満足そうにシャッターを切り続けていた。良い先生というのは子供の心を動かしてくれるものなんだなあとしみじみ思う。

クリスマスには虫ブームだったので『昆虫記』をプレゼントしたのだが、今度は同じ写真記シリーズの『野鳥記』を借りてやった。ずーっと熱心に読んでいたと思ったら、自分が撮った鳥の写真を印刷してくれと言い出した。

何に使うのかはわからないが、どうせどこかに貼りたがるのだろうから、取りあえず余っているシール用紙に印刷してやった。すると、今度はそれを元に自分の「野鳥記」を作り始めたのだった。出来はともかくとして、熱意が伝わってくる作品に仕上がっていたと思う。子供のやる気というのは、時にうらやましくなるくらいに凄い。

 

この『スズメのくらし』の作者は、この『野鳥記』の作者でもある。作者は『野鳥記』を作っている時に、ノスリの巣の中にスズメの巣がある(鷹と雀が同居している)ことに驚いて、スズメに関心を持ち始めたということだった(本号「作者のことば」より)

子供は本号を読んで、ヘビもスズメ食べるんだねーと言うので、私もスズメ食べたことあるよーと言ったら、ウソだーとびっくりした様子だった。学生時代、焼き鳥屋で食べたことがあるのだが、苦いだけであまりおいしくはなかった。意外にカエルの方がおいしかったのでよく覚えている。今度子供にスズメを食べさせてやるべきだろうか…しかし、今や食べられるところは存在するのだろうか?

スズメのくらし (月刊 たくさんのふしぎ 2013年 12月号)

スズメのくらし (月刊 たくさんのふしぎ 2013年 12月号)