こどもと読むたくさんのふしぎ

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を読んだ記録です。

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

粉がつくった世界 (たくさんのふしぎ傑作集)(第33号)

私は、余った食品を何かしら加工して食べきるのが好きだ。たとえば、節分の豆。じゃこと炊き合わせて煎り豆ご飯にしたり、五目豆に仕立てたり。きな粉を作ったこともある。ミルサーで粉砕して、ちょこっと味見。香ばしくておいしいが、舌触りはよくない。そ…

飛行船にのって(第296号)

本というのは失われたもの、失われゆくものの記録でもあると思う。「たくさんのふしぎ」はニッチなもの、耳目を集めにくいトピックを取り上げているが、そういう事物のなかには、ひっそりと消えてゆくようなものもある。 飛行船もその一つだ。 もちろん、飛…

ジミンちのおもち(第327号)

突然、韓国に行こうと思い立ったことがある。新聞広告に「世界陶磁器エキスポ2001」が紹介されていたからだ。陶磁器にすごく興味があるというわけでもない。海外に行くなら、何かイベントに合わせたら面白いかなと思っただけだ。結婚前だった夫に言ったら、…

7つ橋のぎもん(第180号)

『数字であそぼ。』を読んでいる。主人公横辺は、理学部に合格したが、高度な数学の授業を全く理解できず、二留中の身。高校までのテストや入試は得意の暗記で乗り切ってきた。1回生の初っ端、理解できない講義に挫折を味わうが、親にも言えず下宿を続けな…

おぼん ふるさとへ帰る夏(第293号)

子供には、“おばあちゃんち”がない。夫の両親も私の両親も健在なので、おばあちゃんちはある。しかしながら、双方とも、ふるさと、帰省という言葉からかけ離れた場所だ。私の実家は田舎っぽさが残る地域だけれど、ニュータウンと呼ばれる住宅地。夫の実家に…

ブラックホールって なんだろう?(第412号)

学校から帰った子供が、ちょっと不機嫌そうに言った。「今日の読み聞かせの本、間違ってるところがあった。」 子供の学校では、朝の時間、月2回程度、ボランティアによる読み聞かせが行われている。私もメンバーの一人だ。 何の本だったの?「『このよで い…

一郎くんの写真 日章旗の持ち主をさがして(第414号)

今朝、NHKを見ていた子供が、きょうは「なつぞら」やらないんだね、と言い出した。平和記念式典が始まっていた。8時15分、子供と一緒に黙祷を捧げる。 中学高校と多感な時期を広島で過ごした夫は、毎年黙祷を捧げている。私も山口、広島と転勤先で過ごす…