『日本じゅうの4月1日(第37号)』で「4月1日に子供と家のまわりを観察してみる」と書いた。この日は近隣の県に出ていたので、そこでの観察について「日本中の4月1日」風に記してみる。出かけたのは千葉県にある「我孫子市鳥の博物館」。我孫子駅から手賀沼遊歩道をゆっくり歩きながら、子供と一緒に“春のしょうこさがし”をしてみた。
<くらしのようす このふくをきていました>
4月1日 くもり時々あめ
とても寒かった。子供はユニクロのライトウォームパデットパーカ、私はダウンのコートで完全防寒していた。
どんより曇って、真冬なみの寒さ。ときおり雨もぱらついている。我孫子の4月1日は、そんな天気だった。
元気をとりもどした冬に、負けてなんかいられない。ぼくたちは春をさがしに出発した。(『日本中じゅうの4月1日』12ページより)
シモクレン |
レンギョウ |
クロマツのつぼみ? |
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カワセミ(子供が発見) |
手賀沼カッパの像とカワウ |
ムラサキサギゴケ? |
写真を載せるにあたって、植物の名前を調べてみたが、同定が難しい。「先生」がいない時は、自分で一生懸命調べるしかないけど、図鑑と首っ引きの時代と比べれば、ネットで簡単に調べられるのは有り難いことかもしれない。
「自然観察」までもいかない、ただの散策に終ってしまった。不遜を承知で言えば『春をさがして』の旅も、この延長線上にあるものかもしれない。
この号を書いた大竹英洋は、ウェイン・ルイスというノースウッズ(米国とカナダの国境付近から北極圏にかけて広がる北米の湖水地方)をこよなく愛する男と一緒に、カヌーを使って春の旅に出る。ウェインは、“この土地に恋をしてしまった”14歳の時からかれこれ40年以上、ノースウッズをくり返し旅してきたという。
土地を知り尽くした人と、連れ立って旅ができるというのは、何とぜいたくなことだろう。著者の写真からは、ウェインと相棒の木製カヌーが、ノースウッズの風景の一部となり、見事にとけ込んでいる様子が見てとれる。
美しい湖水の旅と、水質汚濁で悪名をとどろかせてきた手賀沼(悪いのは手賀沼ではないけど)での散歩を並べてしまったが……やはり無理矢理過ぎた記事だったか。手賀沼には手賀沼の、良さと美しさはあるけれども。
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付録の「ふしぎ新聞」には、おが丸の船長さんのインタビューが載っていた。船長さんは秋田県生まれ、目の前に日本海が広がるところで育ったという。船長さんの友だちは「夕日が海に沈むとき、耳をすますと、『ジューッ』って音がすんだべ」と言ったそうだ。蓋し名言だ。
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